ヘッジファンドの知識

ヘッジファンド投資のリスクとは?怪しいファンドを選んで失敗しないために気をつけるべきことをわかりやすく解説

2022年5月18日

欧米の金融先進国の間で重宝されているヘッジファンド

日本の保険会社や年金基金も積極的に活用しており。実際2018年末の時点で日本生命はヘッジファンドを含めた代替資産に2000億円を投じる方針を発表しています。

 

日本生命保険は今年度、未公開株(PE)ファンドやヘッジファンドなど、海外の代替資産(オルタナティブ)に前年度並みの約2000億円投資する方針だ。2016年のマイナス金利政策導入以降、同投資を積極化。分散投資を進めて債券・株式市場からの影響を受けにくくするとともに、低金利の運用環境の下で収益の下支えを狙う。

参照:Sankei Biz

 

ヘッジファンドとはそもそも何?

という方はまず以下の記事をご覧いただければと思います。

 

近年では日本の個人投資家でも投資ができるヘッジファンドが徐々にではありますが浸透してきています。実際、筆者も2013年からヘッジファンドに投資しており、既に投資歴は8年目に突入しています。

 

ただ、ヘッジファンドは公募ファンドである投資信託と異なり私募ファンドとなっています。そのため、中には悪質なものや場合によっては詐欺的なファンドも存在しています。

関連:ヘッジファンドと投資信託の違いについてわかりやすく解説!私募ファンドと公募ファンドの代表格を比較する。

 

本日はこれからヘッジファンドに投資を検討している方に向けて、ヘッジファンドを選ぶ際に注意すべき点についてお伝えしていきたいと思います。

 

ポンジスキームではないか?

まず最初にポンジスキームの可能性を考える必要があります。

 

ポンジスキームとは?

ポンジスキームとは実際には運用を行わず、新規投資家から得られた資金を既存の投資家に分配していくスキームです。

ポンジスキームとは?

 

 

順調に新規の投資家が増えている時には暫くポンジスキームは回り続けます。

しかし、新規投資家の数が少なくなると規模が縮小してしまうのでポンジスキームファンドは資金を持ち逃げして蒸発してしまいます。

ポンジスキームが蒸発する時

 

 

ポンジスキームに投資をしてしまった投資家は最初の方に投資した人は回収できる可能性がありますが、殆どは元本の一部又は殆どを持ち去れる可能性があります。

 

 

異常に高い利回りを喧伝するファンドは要注意

ポンジスキーム運営側としてはできる限りファンドの規模を大きくした上で蒸発したいと考えます。

そのためには過大な宣伝を行なって新規投資家から莫大な資金を集める必要があります。そのために分かり易いのが過大な成績の喧伝です。

 

日利1%
月利3%以上
年利50%

などの誇大な広告が行われていた場合は要注意です。

 

そもそも世界一の投資家であるウォーレン・バフェットが経営するバークシャーの超長期平均リターンでも年率20%です。逆にいうと投資の神様でも20%が限界ということです。

 

異常に高い利回りを宣伝している場合はまず疑ってかかりましょう。

関連:個人投資家が目指すべき投資利回りは10パーセントが妥当?狙うべきリターンと投資先を検証する。

 

 

解約は行えるか?抽選などの条件がついてないか?

次に解約条件についても注意が必要です。

ポンジスキームの運営側としては、ファンドの規模自体をできる限り大きくするインセンティブが働きます。

 

異常な利回りを喧伝してファンドの規模を拡大させると同時に、既存の投資家が解約しないように制約をつけるのも重要になってきます。

つまり解約に関して以下の制約が付いている場合は要注意です。

 

  • 解約可能となるまでに1年以上の期間の制約が設けられている
  • 配当金の払い出しだけで元本の解約は出来ない仕組みとなっている
  • 解約が抽選で行われる仕組みになっている

 

ファンド側から解約を制限しようという意志が感じられた時は非常に危険です。これらの条件を満たしたファンドには投資しないほうが賢明です。

 

ポンジスキームに投資をしてしまったら貴方の大切な資産を失う結果を招いてしまいますからね。筆者が投資しているヘッジファンドについてはポンジスキームではないか検証していますので参考にしていただければと思います。

 

運用手法についてしっかり説明を受けられるか?

ヘッジファンドはファンドマネージャーと運用手法が重要なファクターです。

しっかり運用手法について説明されているファンドに投資を行うことを心がけましょう。ファンドによっては運用手法を明かさないものもあります。

 

運用手法について秘匿するファンドは、先ほどお伝えした運用を実際は行なっていないポンジスキームの可能性もあります。

また、自分の大切な資金がどのように運用されているのかを知ることは投資家として必要不可欠な素養でもあります。

運用手法に納得がいくファンドに投資をするようにしましょう。

 

高いレバレッジをかけていないか?

ヘッジファンドの中には高いレバレッジをかけて運用しているファンドが存在します。

確かにレバレッジをかけるファンドは高いリターンを出す時もありますが、反面資産を大きく失う可能性もあります。

関連:人気が高く評判の「楽天日本株4.3倍ブル」や「楽天日本株3.8倍ベア」を徹底評価!レバレッジ型投資信託のリスクをわかりやすく解説する。

 

余剰資金で一発逆転を狙う投資であればレバレッジを掛けた運用を行なっているファンドでもよいでしょう。

しかし、自分の大切な資金を堅実に守り育てていきたいのであればレバレッジを掛けているファンドへの投資は控えたほうがよいでしょう。

 

 

過去の運用成績は安定しているか?

ヘッジファンドに投資する目的は安定したリターンだと思います。

株式市場は時にはITバブルの崩壊やリーマンショックのような暴落に度々見舞われます。以下は日経平均の動きですが、過去10年でも数多くの暴落を経験しています。

 

過去の暴落局面を無傷で乗り切るBMキャピタル

 

一方、ヘッジファンド全体の運用成績株式市場の平均に比べて安定的に右肩上がりの成績を実現しています。

ヘッジファンドとS&P500指数と世界株式指数のチャート

 

折角、ヘッジファンドに投資をするのであれば、成績が安定しないファンドではなく、市場環境によらず安定した成績を残しているファンドを選定しましょう。

以下で筆者が投資しているファンドを含めて、日本で投資できるヘッジファンドをおすすめ順にランキング形式でお伝えしていますので参考にして頂ければと思います。

 

 

 

ファンドマネージャーは一流のプロフェッショナルか?

ヘッジファンドはファンドマネージャーの腕が運用手法と並んで非常に重要です。

ファンドマネージャーについて以下の点はしっかりと確認しましょう。

 

  • 一流の大学を出ているか?金融機関での経験はあるか?
  • 運用者としての経験はあるか?
  • ファンド立ち上げ後に実績をあげているか?

 

質の悪いファンドの中には、全く金融とは関係のない業界からいきなりファンドを立ち上げている方も見受けられます。

金融の世界はそれほど甘いものではありません。しっかりとした素養と経験のあるファンドマネージャーが運用するファンドを選ぶように心掛けましょう!

 

 

まとめ

本日は怪しい、又は危険なヘッジファンドを避けるために必要なポイントに付いてまとめてきました。今回のポイントをまとめると以下となります。

 

【ポンジスキームかどうか?】

  • 過大な利回りを喧伝していないか?
  • 解約に制限が設けられていないか?

【良質なファンドか否か?】

  • 運用手法についての説明が受けれるか?
  • 高いレバレッジをかけれるか?
  • 過去の運用成績は安定しているか?
  • ファンドマネージャーは一流か?

 

締め括り

 

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資産運用で資産を増やす方法は様々あります。効率を求めるのであれば、株式投資が最良の選択肢であることは疑いようのない事実です。

過去の歴史を見ると、それは火を見るより明らかです。「市場が伸びるところ」が最も効率よいです。苦労なく成果を挙げられます。

 

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しかし、株式投資も医者になるくらい勉強をしなければ勝てません。であれば、我々は早々にリスクの高い個別株投資という選択肢は捨てるべきです。

そして、投資のプロが運用する「ファンド」(投資信託、ETF、ヘッジファンド)を選ぶべきなのです。

ここでファンド選びが最も大切です。長年、筆者も資産運用を実施してきました。

 

結局は絶対にマイナスになる年を作らない、小さい利回りでも良いのでしっかりプラスを出す、それを長年続けるファンド。このようなファンドを活用することがベストプラクティスであり、正しい資産運用です。資産が強烈に伸びていきます。

 

上記の条件を主眼に置きながら、筆者のポートフォリオを構成するファンドを中心にランキング記事を作成してみましたので参考にしてみてください。

 

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