モルガン・スタンレー グローバル・プレミアム株式オープンの評判は?過去の実績から今後の見通し含め徹底評価

日本の投資信託(含むETF)分析

モルガン・スタンレー グローバル・プレミアム株式オープンの評判は?過去の実績から今後の見通し含め徹底評価

2023年6月21日

モルガン・スタンレーといえば、米国を代表するメガバンクとして名を馳せていますよね。2024年時点でJPモルガン、ゴールドマンサックスに次いで三番目くらいの規模ですので、位置付け的には日本ではUFJ、SMBCに次ぐみずほ銀行という感じですね。

そんなメガバンクが販売している投資信託は投資妙味があるのか?徹底分解していきたいと思います。

過去にはゴールドマンサックスの投信を調査しましたのでそちらも参考にしてください。

結論、あまり芳しい結果ではなく、他にもいくらでも選択肢はあるかと思いました。

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それでは見ていきましょう。

 

モルガン・スタンレー グローバル・プレミアム株式オープンとはどのような投資信託か?

投資対象は世界各国のプレミアム企業

投資対象は幅広く、世界各国のプレミアム企業へ資金を投じていきます。

プレミアム企業とは以下です。

プレミアム企業=持続的 に フリー・キャッシュフローを増大
  • 持続的な利益成長
  • 持続的な競争優位性

 

以下を満たす競争優位の無形資産を持っている企業がプレミアム企業となります。

借入金に頼らず 高い収益力をもつ企業
  • 高い売上高利益率
  • 高い投下資本利益率
  • 低い設備投資依存度
高い収益力を 持続できる企業
  • 高い参入障壁
  • 質の高い経営陣
  • 既存事業の成長

 

フリーキャッシュフローに着目する点を強調していますが、至極当たり前のことかと思いますね。特段、特徴的な調査方法とは思えないです。教科書通りですね。

 

運用プロセス

運用プロせしは以下です。世界各国の上場株式の中から300銘柄→20〜40銘柄程度までポートフォリオを絞ります。

運用プロセス

こちらも特に特徴的ではありませんが、40銘柄ほどの銘柄を抱えているのでパフォーマンスはかなり安定的になることがわかります。

 

実際の組み入れ銘柄、ポートフォリオは?

それではポートフォリオを見ていきましょう。2023年5月31日時点のデータです。

国・地域 比率
1 アメリカ 71.50%
2 イギリス 9.10%
3 フランス 7.30%
4 ドイツ 6.10%
5 オランダ 2.70%
6 イタリア 0.60%

 

ほとんどアメリカですね。当然通貨も米ドルに偏ります。

通貨 比率
米ドル 72.10%
ユーロ 17.20%
英ポンド 10.00%
日本円 0.70%
スウェーデンクローナ 0.00%
スイスフラン 0.00%

 

それでは銘柄です。

銘柄 国・地域 業種 比率
1 マイクロソフト アメリカ 情報技術 8.70%
2 フィリップ・モリス・インターナショナル アメリカ 生活必需品 6.30%
3 レキットベンキーザー・グループ イギリス 生活必需品 6.10%
4 SAP ドイツ 情報技術 6.10%
5 アクセンチュア アメリカ 情報技術 5.90%
6 ビザ アメリカ 金融 5.50%
7 ダナハー アメリカ ヘルスケア 4.60%
8 サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック アメリカ ヘルスケア 4.50%
9 インターコンチネンタル・エクスチェンジ アメリカ 金融 3.80%
10 アボットラボラトリーズ アメリカ ヘルスケア 3.40%

 

マイクロソフト、ビザなど王道中の王道の銘柄が入っています。

年初来マイクロソフトはAIブームで上昇していますがフィリッピモリスは不調です。ポートフォリオ全体でどれくらいの成績になっているのか読めませんね。組み入れ銘柄は34銘柄となっています。分散がきいています。

フィリッピモリス 株価

 

為替ヘッジはある?

為替ヘッジありとなしのどちらかを選べます。短期的に円高が見込まれるのであれば、為替ヘッジありを選ぶべきだと思いますが、かなりマーケットを注視した上でヘッジするかどうかを判断しなければならないので、難易度は高いですね。

 

分配(配当)はある?

年1回決算を行い、収益の分配を行います。

  • 分配対象額の範囲は、経費控除後の配当等収益と売買益(評価益を含みます。)等の全額とします。
  • 委託会社が基準価額水準、市況動向、残存信託期間等を勘案して、分配金額を決定します。
  • 原則として、配当等収益の水準を考慮して分配します。 (ただし、分配対象収益が少額の場合には分配を行わない場合もあります。)

 

過去の分配実績は以下の通りとなっています。

分配金実績(1万口当たり、税引前)
決算期 決算日 分配金
第11期  2023/02/24 400円
第10期 2022/2/24 400円
第9期 2021/2/24 400円
第8期  2020/02/25 400円
第7期  2019/02/25 400円
第6期 2018/2/23 300円
 設定来累計  3,900円

 

購入手数料/信託報酬

以下となりますが、比較的アクティブ投信の中でも高いと思います。

  • 購入時手数料:3.30%(税抜 3.00%)
  • 運用管理費用 (信託報酬):年率1.980%(税抜 年率1.800%)

 

運用実績・利回りを基準価額からチェック

それではこの調査記事のコアに触れていきましょう。以下は為替ヘッジなしの基準価額です。

■基準価額および純資産総額の推移

2020年以降のバブル相場にしっかり乗っています。2012年から待ち構えているので当然ですね。

2022年の下落も耐えて新高値を更新していますが、これはほとんど円安の追い風を受けた形であり銘柄ピッキングを評価できるものではありません。ここに騙されてしまうと、今後米国が不況を織り込んでいく際に円高、株安のダブルパンチを受けてしまいますので注意です。

ただ、為替ヘッジなしは成績が良い、とも実は言い切れないのが現状です。以下は円建てのS&P500インデックスファンド(eMAXIS Slim米国株式(S&P500))との比較ですが、インデックスに惨敗しており、高い手数料を払ってインデックスに負けている悲惨な状態なのです。

インデックスとの比較

すでにあまり投資妙味がないのですが、為替ヘッジありの基準価格チャートで本来のM・Sグローバル・プレミアム株式の実力を見ていきたいと思います。

モルガン・スタンレー グローバル・プレミアム株式オープン(為替ヘッジあり)

やはり2021年末から下落傾向が続いていますね。以下が具体的なリターンで、あれほどの米国バブル相場を経験したのに年率は7%程度となっています。銘柄ピッキングを頑張ったのに、買って放置するだけのインデックスファンドに負けているのです。

1年 3年(年率) 5年(年率) 10年(年率)
トータルリターン -4.24% 4.45% 6.67% 7.35%
標準偏差 13.83 12.26 12.77 11.37
シャープレシオ -0.31 0.36 0.52 0.65

 

これくらいのリターンであれば他のファンドを検討するのが、普通の感覚では正しいとわかるでしょう。

 

掲示板での口コミ評判はいかに

評判がどうなっているのかも確認していきたいと思います。

Yahoo!掲示板

今後近いうちに暴落があるのであれば、今のうちに一旦売っておいたほうがいいのかな。。。

Yahoo!掲示板

特別分配タコ足配当でした

Yahoo!掲示板

買い増ししたいが、直近の安値じゃまだまだ暴落下げ買いには。落とし穴的暴落来ないかな?

Yahoo!掲示板

今みたいに金利上昇時などはハイグロが売られて、ここみたいなところは強いんですね。しかし信託報酬高すぎや!

信託報酬高すぎなんや、ぼけ!

Yahoo!掲示板

最近また運用悪いなぁ。もう本当にやめようかな。もっと手数料低くてリターンいいファンドなんて沢山ある

 

やはり手数料に対する批判が多いですね。インデックスに負けていて手数料も高いので当然ですね。

 

まとめ

基本的に、長期を見据えるのであれば銘柄ピッキングに確かな実力を持ったファンドを保有するのがベストです。

為替安でパフォーマンスが良く見えているものは幻のパフォーマンスですからね。筆者としては、コロナバブル相場と円安に支えられたモルガン・スタンレー グローバル・プレミアム株式オープンを長期で保有する気にはなれません。

長期で運用するのであれば、為替や市場のセクターローテーションに関係なく、どんな相場でも確かなリターンを提供できるファンドを選んでいきたいと考えています。

 

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締め括り

 

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資産運用で資産を増やす方法は様々あります。効率を求めるのであれば、株式投資が最良の選択肢であることは疑いようのない事実です。

過去の歴史を見ると、それは火を見るより明らかです。「市場が伸びるところ」が最も効率よいです。苦労なく成果を挙げられます。

 

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しかし、株式投資も医者になるくらい勉強をしなければ勝てません。であれば、我々は早々にリスクの高い個別株投資という選択肢は捨てるべきです。

そして、投資のプロが運用する「ファンド」(投資信託、ETF、ヘッジファンド)を選ぶべきなのです。

ここでファンド選びが最も大切です。長年、筆者も資産運用を実施してきました。

 

結局は絶対にマイナスになる年を作らない、小さい利回りでも良いのでしっかりプラスを出す、それを長年続けるファンド。このようなファンドを活用することがベストプラクティスであり、正しい資産運用です。資産が強烈に伸びていきます。

 

上記の条件を主眼に置きながら、筆者のポートフォリオを構成するファンドを中心にランキング記事を作成してみましたので参考にしてみてください。

 

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