【2023年】ハイイールド債は買い時?やばい?評判のフィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(資産成長型)はおすすめできるかを今後の見通しや口コミを含めて徹底評価!

日本の投資信託(含むETF)分析

【2024年】ハイイールド債は買い時?やばい?評判のフィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(資産成長型)はおすすめできるかを今後の見通しや口コミを含めて徹底評価!

2023年6月12日

日本人は配当金や分配金などが欧米人に比べて好きな傾向にあります。そのため、高配当銘柄やREITの人気が高くなっています。そして、今回取り上げるハイイールド債も非常に人気の選択肢となっています。

 

本日は、ハイイールド債とはどのような性質をもつ資産なのか?

今後のハイイールド債の見通しはどうなのか?

 

という点をハイイールド債に投資する人気の投信である「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」を題材にしながらお伝えしていきたいと思います。

 

ハイイールド債とは?

ではまずハイイールド債はどのような商品なのかという点をお伝えしていきたいと思います。

「ハイイールド」つまり「High Yield」を日本語訳すると「高利回り」という意味です。

基本的に優良企業の債券というのは利回りが低くなります。つまり高利回りということは財務的に少し危ない企業の債券であると想定ができます。

 

実際、ハイイールド債の証券会社の説明は以下となります。

 

格付けが低い分、利回り(=イールド)が高い投機的格付債券のこと。格付け会社によって格付けされる債券の信用度において、S&PならBB格以下、ムーディーズならBa以下に格付けされている。デフォルト(債務不履行)や元本割れなどが発生するリスクが高い分、利回りは高く設定されている。投資信託業界では、海外の低格付け・高利回りの社債や事業債を投資対象としたハイ・イールド債ファンドが数多く設定されている。

参照:野村證券

 

いわゆる投機的な格付けとされている銘柄の債券がハイイールド債と分類されます。

 

ハイイールド債の格付け

 

日本でいうと楽天グループやソフトバンクグループなどもハイイールド債の格付け水準となっています。

 

 

特徴としては以下が挙げられます。

 

米国ハイイールド債の特徴

  • 米国国債と比較して一般的に高利回り
  • 米国金利動向に影響を受けるものの米国債に比較して歴史的に金利に対する相感度は低い
  • 債券を発行している企業の業績や、景気動向、格付動向に大きな影響
  • USハイイールドは米ドル建て債券なので為替リスクを負う

 

各要素の変動における米国ハイイールド債の価格の変動は以下となります。

 

上昇 下落
金利 価格下落 価格上昇
格付け 価格上昇 価格下落
景気 価格上昇 価格下落
ドル円 価格上昇 価格下落

 

金利が上昇すると債券価格も上昇すると勘違いしている方は多いと思いますが間違いです。

例えば2%の金利の時に債券を購入していたとします、その後金利が4%に上昇したとします。すると現在保有する2%の債券の価値は下がってしまいます。

つまり市場で売却するとなると、自分が購入した時の価格より低い価格でしか売れないのです。

 

国債利回りとの感応度は低いとなっていますが以下見ていいただければわかる通り、ハイイールド債の利回りは基本的に米国債利回りに連動しています。

当然です。ハイイールド債の利回りは国債の利回りに信用リスク分を上乗せしたものになりますからね。

投資適格債が米国債に対して1.5%程度高い金利なのに対してハイイールド債は5%ほど高い金利となっています。

現在の米国10年債金利が3.5%程度と考えると8%-9%という水準ですね。

 

この高い利回りだけきくと8%-9%の利回りが得られると考えがちですが、リスクが高い企業なので一定の比率でデフォルトします。

そのため得られる利回りからデフォルトした企業の損失を差し引いたものがハイイールド債の利回りということになります。

デフォルトすると最悪のケースでは元本が全て毀損することになるので全体のリターンをかなり押し下げてしまいます。

過去からのデフォルト率の平均は4.6%となっていますが2023年4月末時点のデータは2.8%と若干小さい値となっていますが徐々に上向き傾向になっています。

 

米国のハイイールド債のデフォルト率の推移

 

フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(資産成長型)の特徴とは?

では米国ハイイールドに投資をしているフィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(資産成長型)の特徴についてみていきたいと思います。

資産成長型と記載されていることからわかる通り、配当をださずに複利効果で基準価額をあげることに専念する型であることが分かります。

 

フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(資産成長型)の構成上位銘柄は以下となります。

以外にも米国最大の銀行であるJPモルガンや大手自動車のフォードモーターがハイイールド債に含まれていることに驚きました。

フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(資産成長型)の構成上位銘柄

月報

 

ただ、組入銘柄数に注意を払ってください。614銘柄となっています。

日経平均の構成銘柄数が225銘柄であることを考えると非常に多い銘柄が組み入れられていることが分かりますね。

デフォルトが一定程度発生するので非常に多くの銘柄に分散させてリスク分散を図っているのが読み取れます。

 

ポートフォリオの特性は以下の通りとなっています。

2023年5月末時点
最終利回り 7.3%
直接利回り 6.9%
修正デュレーション 3.8
平均格付け B

一番重要なのは最終利回りですね。最終利回りはクーポンの利回りにキャピタルゲインを加えた最終的に投資家が期待できるリターンとなっています。

ただ、当然デフォルトすると利回りは低くなる点については要注意です。

 

手数料は購入手数料が3.3%(税込)、信託手数料が年率1.65%(税込)とアクティブ投信の中でも比較的高めに設定されています。

 

フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(資産成長型)の運用実績

では肝心の運用実績についてみていきたいと思います。

以下はフィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(資産成長型)の運用実績は以下となります。

 

フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(資産成長型)の運用実績

1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-12月期
2023年 2.79% -- -- -- --
2022年 2.76% 1.48% 5.09% -4.35% 4.82%
2021年 9.66% 3.56% 2.74% 3.41% 20.65%
2020年 -16.02% 9.27% 2.32% 3.80% -2.53%
2019年 7.91% -0.52% 1.40% 4.04% 13.25%

 

わかりやすく期間損益でみると以下となります。

 

1年 3年
(年率)
5年
(年率)
10年
(年率)
トータルリターン 8.53% 13.57% 8.11% 6.79%
標準偏差 11.28 8.38 10.80 10.54
シャープレシオ 0.76 1.62 0.75 0.64

 

ベンチマークはICE BofA USハイイールド・コンストレインド・インデックス(円換算)です。

 

ICE BofA USハイイールド・コンストレインド・インデックスとは?

Ice BofA US High Yield Constrained Index(アイス・ボファ・USハイイールド・コンストレインド・インデックス)は、アメリカの高利回り(ハイイールド)債券市場を追跡するために使用される指数です。この指数は、アメリカ合衆国ドル建てで発行される債券のうち、信用格付けが投資適格であるものからなる範囲を対象としています。

 

ほとんどベンチマークとなる米国ハイイールド債と同じリターンなので、今後の予想は米国ハイイールド債市場の見通しをたてるのと同意ということになります。

 

掲示板での口コミや評判

あまり盛り上がっていませんでしたが、以下のようなコメントがありました。なぜ、景気後退での時がチャンスなのかを次の項目で説明していきたいと思います。

 

Yahoo finance掲示板での口コミ

ここは今、強風が吹いている。そろそろ脱出せねば。

 

Yahoo finance掲示板での口コミ

景気後退なら、この投資信託こそ買いですネ🤗

 

 

米国ハイイールド債の2023年以降の見通しとは!?買い時はいつ?やばいのはいつ?

では肝心の米国ハイイールド債の今後の見通しについて見た後に買い時についてお伝えしていきたいと思います。

2023年末から2024年に訪れる景気後退時に大きく価格が下がる可能性が高い

現在、米国ではインフレに対応するために金利を果敢に引き上げています。21世紀で最速のペースです。

それでもインフレはまだおさまっておらず高金利が継続することが想定されています。

高金利が継続すると歴史上、殆どの確率で景気後退が発生します。

 

実際、景気後退の前触れとされる2年債と10年債の利回りの逆転現象である逆イールドは既に2022年に発生しています。

 

10年債と2年債の逆イールド

 

上記の灰色が景気後退局面です。景気後退は逆イールドが解消されてから発生しているので2023年末から2024年前半あたりが一番景気が怪しくなってきます。

以下は個人貯蓄の推移です。大きく沈没しています。

米国の個人貯蓄の推移

 

貯蓄がなくなるということは消費の手控えにつながり企業業績の悪化を招きます。

景気後退になると格付けのわるい企業は倒産をしますので著しくハイイールド債のパフォーマンスも悪化します。

 

景気後退時にはドル円も下落する

昨年のパフォーマンスを牽引したのは円安でした。円安になると円建でのパフォーマンスはよくなりますからね。

2022年は日銀が緩和を継続する一方、米国が金融引き締めを果敢に実行したため日米金利差が拡大してドル円が152円まで上昇しました。

しかし、景気後退となると米金利が低下して日米金利差が縮小しますのでドル円は下落してパフォーマンスを押し下げます。

 

買い時はいつ?

以上のことから米国ハイイールド債の購入時期は2023年末から2024年前半の景気後退派生時期となります。

景気後退が発生して安くなった時に仕込んだ方が長期的なパフォーマンスは向上しますからね。

 

そもそもハイイールド債であっても株式に長期的なパフォーマンスは大幅に劣後

そもそもハイイールド債であっても株式市場のパフォーマンスには遠く及びません。

当然ですね。ハイイールド債のパフォーマンスがよければ、もっと注目されていますから。結局は株式市場に長期的に及ぶ資産はないのです。

 

青:S&P500指数
白:S&P U.S. High Yield Corporate Bond Index

S&P500指数とS&P米国ハイイールド社債インデックスのリターンの比較

 

以下では株式市場でS&P500指数などの指数の暴落局面を抑制しながら安定したリターンを残しているヘッジファンドという選択肢についてまとめています。

敢えて、米国ハイイールドに資金を投じる必要性はないのです。さらに安定しており高いリターンを残せる選択肢を考えましょう。

 

締め括り

 

堅実複利運用

おすすめ投資先ランキング

長期で資産を着実に育てる

 

資産運用で資産を増やす方法は様々あります。効率を求めるのであれば、株式投資が最良の選択肢であることは疑いようのない事実です。

過去の歴史を見ると、それは火を見るより明らかです。「市場が伸びるところ」が最も効率よいです。苦労なく成果を挙げられます。

 

各資産の超長期リターン

 

しかし、株式投資も医者になるくらい勉強をしなければ勝てません。であれば、我々は早々にリスクの高い個別株投資という選択肢は捨てるべきです。

そして、投資のプロが運用する「ファンド」(投資信託、ETF、ヘッジファンド)を選ぶべきなのです。

ここでファンド選びが最も大切です。長年、筆者も資産運用を実施してきました。

 

結局は絶対にマイナスになる年を作らない、小さい利回りでも良いのでしっかりプラスを出す、それを長年続けるファンド。このようなファンドを活用することがベストプラクティスであり、正しい資産運用です。資産が強烈に伸びていきます。

 

上記の条件を主眼に置きながら、筆者のポートフォリオを構成するファンドを中心にランキング記事を作成してみましたので参考にしてみてください。

 

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