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投資して大丈夫!?2022年も売り切れの評判のソフトバンクグループの社債(劣後債)の危険性について紐解く!

2022年7月8日

企業が資金調達をする際に、銀行から融資を受ける、上場して投資家を集める、などが代表的な手法になりますが、「債券(社債)」を活用して資金調達を行う場合もあります。

海外では社債(転換社債なども含む)で資金調達をするのは通常ですが、日本ではなかなか聞かないですよね。

 

しかし、流石はグローバルにベンチャー投資をしている経営者である孫正義氏、同氏が率いるソフトバンクグループ(米国を中心にベンチャー投資するファンド)は社債を発行しています。そして日本ではこの社債が大人気であっという間に売り切れになります。

 

今回はそのソフトバンクグループ(以降、SBG)が発行する社債はどんなものなのかと、その社債に潜むリスクについて解説してきたいと思います。

 

すぐに売り切れになってしまうSBGが発行する社債(劣後債)とは

ソフトバンクグループ株式会社 第5回無担保社債(劣後特約付)

 

お知らせ

本債券は大好評につき完売いたしました。
たくさんのお申し込み、誠にありがとうございました。
今後とも商品ラインナップの充実に努めてまいりますのでご期待ください。

 

商品名 ソフトバンクグループ株式会社 第5回無担保社債(劣後特約付)
発行体 ソフトバンクグループ株式会社
格付 BBB+(JCR)
利率 年2.48%(税引前)
年1.976%(税引後)
利払日 毎年2/4および8/4
初回:2022/8/4
お申し込み単位(額面) 100万円以上、100万円単位
当社お申し込み期間(予定) 1/21(金)12:00~2/3(木)14:00
発行価格・償還価格 額面金額の100%
払込期日(発行日) 2022/2/4
満期償還日 2029/2/2
期間 約7年
劣後特約 以下の劣後事由発生以降は、発行体の一般債務が全額弁済されるまで本債券の元利金支払は行われません。
(1)日本法に基づく清算手続(会社法に基づく通常清算手続または特別清算手続を含む。)の開始
(2)日本の裁判所による破産手続開始
(3)日本の裁判所による会社更生手続開始
(4)日本の裁判所による民事再生手続開始
(5)日本法によらない、上記(1)~(4)に相当する清算、破産、会社更生、民事再生、またはこれらに準ずる手続の開始
発行額 5,500億円

 

劣後債とは?

劣後債とはそもそも何を指すのでしょうか?

劣後債は普通の社債に比べて優先順位が低いことを意味して「劣後」と名付けられています。悪い言い方をすると何事も後回しにされるということです。

 

例えば元本と利息を受け取る権利はありますが、発行体(ここではSBG)が経営破綻するなどすれば、債権者としての権利は後回しにされるのです。

元本が帰ってくる確率が少なくなることも意味します。とはいえSBGの劣後債はとても人気ですので、大手企業でありあの孫正義氏の会社であるという安心感から、投資家も躊躇なく申し込みを入れているのではないかと思います。

 

発行価格・償還価格

額面金額の100%となっています。これはつまり、元本がそのまま100%で返ってくるということです。

社債によっては98%だったりしますが、SBGは満額で返ってきます。

 

利率

利率、これはつまり年利回りですが、年2.48%(税引前)となっています。

以前に書いた国債の記事でも日本国債や米国債の利回りを掲載しましたが、少し米国債劣りますが、まずまずな利回りが提供されており、為替リスクもない円建てですので、魅力を感じるのは理解できます。

劣後債なので、これくらいの金利で満足するかどうかは人それぞれですが、筆者であればあまり魅力を感じません。

 

税引き後の利回りは年1.976%となっています。1000万円であれば20万円程度が手取りになります。

 

最低出資額

100万円となっています。100万円購入すれば毎年2万円程度のお小遣いは入るということですね。

 

期間

償還までは7年となっています。7年債を買うようなものです。7年間で毎年手取り1.976%を受け取りながら、最後は満額返ってくるというものです。

投資元本が大きければ、良い投資になりそうです。

 

SBGが発行する社債(劣後債)に潜む危険(リスク)

当然、金融商品ですのでリスクはあります。列挙していきます。

 

SBGの倒産可能性について

大手企業であるソフトバンクグループが倒産するなどと夢にも思わない人が大半でしょう。

筆者ですら、流石に・・・と思っています。しかし、SBGの事業をよく考えてみましょう。

SBGは通信会社であるソフトバンクとは異なり、「投資」を生業としています。

 

そしてその投資は世界中の今後跳ねるかもしれない、テクノロジー系の企業への出資です。

当然、沢山の企業に投資し、例えば100社に投資し、数社大型上場すれば成功という世界でもあると思います。しかし、一つの企業への出資が大失敗に終わり想定よりも損失が膨らんだりもしますので、中々にリスクの高い投資事業です。

昨今のWe Workの件は非常に話題になりました。

 

 ソフトバンクグループが5月18日に発表した2020年3月期(19年4月~20年3月)の連結業績は、売上高が前年比1.5%増の6兆1851億円、営業損益が1兆3646億円の赤字(前年同期は2兆736億円の黒字)、最終損益が9616億円の赤字(同1兆4112億円の黒字)に転落した。4月に下方修正した業績予想をさらに下回る結果での着地となった。特に損失が多かった投資先は、ライドシェアの米Uber(約5555億円)、コワーキングスペース「WeWork」運営の米The We Companyとその関連会社(約4916億円)など。その他の企業群は、新型コロナ禍の影響などで合計で約8049億円の損失を計上した。

WeWork投資は「私がばかでした」 赤字1.3兆円のSBG孫社長、巻き返しへ「用心しながら投資する」

 

そもそもなのですが、SBGが魅力的な、成功率の高いファンドなのであれば、劣後債など必要なく、資金調達をするのも非常に容易であるはずです。

それにも関わらず、明らかにSBGは株価に影響を与えないように一般投資家より劣後債という形で資金を集めています。株の公募は株式の希薄化に繋がり、株価は下落してしまいますので。

 

つまり、SBGの株価を下げずに、一般投資家より上手く調達できないか?といった悩みの解決法が劣後債発行なのではないかと思われます。このハイリスクな事業体に利息2%程度でお金を貸してくれるのは、一般投資家くらいだと思います。

 

元本割れの可能性

7年間SBGが問題なく経営を続けていれば、元本は丸々返ってきてみんなハッピーで終わります。

しかし、投資家自身の家庭環境、相場環境などなど、投資家側にも資金需要が発生してしまう可能性があります。

つまり、社債を解約し現金化する必要性に迫られた時です。

 

満期前である場合は、当然元本の返還は約束されておらず、その際の社債の時価での取引になります。

この時価ですが、SBGの経営状況により会社の格付けが下がったり、まだ金利水準が上がっている場合には価格が下がり、そこで決済をしてしまうと損失が出てしまいます。

 

SBG劣後債の口コミ

SBGの劣後債は筆者はIFAとして働いているという方に聞き、知りましたが、金融機関も相当販売に力を入れたようでした。

以下のような口コミなども見受けられました。

 

これは相当にリスクの高い投資です。私自身が投資する気になるかと問われれば答えはNoです。特に途中換金しなければならないというのならば推奨しません。

ソフトバンクは積極経営の会社です。特に最近の大型投資としてスプリントというアメリカの大手電話会社を買収しています。買収には216億ドルという巨額のお金が注ぎ込まれています。

スプリントを買収したことで会計方式がアメリカの方式に変更された為に単純比較は出来ないのですがアメリカの大手企業を買収したことで2012年→2013年→2014年と売り上げや利益が増えている一方で会社買収に必要な資金を借り入れで調達した為に借金が恐ろしい勢いで増えています。2013年3月期での有利子負債は7,790,323百万円、つまり7兆7790億円あまりというべらぼうな金額になっています。一方で同じ2013年3月期の当期利益は527,035百万円、つまり5270億円です。つまり年間利益の14.78倍も借金があるのです。例えば年収527万円の家庭で7790万円の借金があるようなものです。これは明らかに借金が多すぎます。

そしてこの莫大な借金を反映してソフトバンクの信用格付けは引き下げられています。ソフトバンクのサイトに書かれていますが特にスタンダード&プアーズ(S&P)というアメリカの信用調査会社はBB+という格付けをしています。

ある証券会社からソフトバンクの社債劣後債を奨められました。年2.5%の利回りで7年償還とのこと。社債としては高利回りですが、途中で換金しなければならなくなるかもしれません。

 

まとめ

珍しく社債について筆者も調べてみましたが、SBGの社債に関しては調べれば調べるほどあり得ません。

とんでもない借入をしつつ、格付けも下がっている会社に2%(社債にしては当然高いですが)で大事な資金は筆者は預けられません。もっと良い投資先はいくらでもあります。

 

締め括り

 

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資産運用で資産を増やす方法は様々あります。効率を求めるのであれば、株式投資が最良の選択肢であることは疑いようのない事実です。

過去の歴史を見ると、それは火を見るより明らかです。「市場が伸びるところ」が最も効率よいです。苦労なく成果を挙げられます。

 

各資産の超長期リターン

 

しかし、株式投資も医者になるくらい勉強をしなければ勝てません。であれば、我々は早々にリスクの高い個別株投資という選択肢は捨てるべきです。

そして、投資のプロが運用する「ファンド」(投資信託、ETF、ヘッジファンド)を選ぶべきなのです。

ここでファンド選びが最も大切です。長年、筆者も資産運用を実施してきました。

 

結局は絶対にマイナスになる年を作らない、小さい利回りでも良いのでしっかりプラスを出す、それを長年続けるファンド。このようなファンドを活用することがベストプラクティスであり、正しい資産運用です。資産が強烈に伸びていきます。

 

上記の条件を主眼に置きながら、筆者のポートフォリオを構成するファンドを中心にランキング記事を作成してみましたので参考にしてみてください。

 

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