【顧客8割が損失】評判の悪い三菱UFJ信託銀行(MUFJ) ファンド ラップ の運用実績などから見通しを解説!

ファンドラップ

【顧客8割が損失】評判の悪い三菱UFJ信託銀行(MUFJ) ファンド ラップ の運用実績などから見通しを解説!

2023年2月8日

ますます盛り上がりを見せるファンドラップ。筆者はこのムーブメントに非常に懐疑的ですが、高齢者を中心に大手金融機関が全力で販売に向かっています。

過去に以下のファンドラップを調べてきましたが、今回は三菱UFJ信託銀行が提供するファンドラップについて調べていきたいと思います。

 

 

MUFJファンドラップとは?

MUFJファンドラップは他の大手金融機関と大きな違いはありません。最近のニュースでは、手数料を下げたと報じらており、遂に他の金融機関とパイの奪い合いに発展している模様です。

三菱UFJ信託銀行は10月24日、ファンドラップの提供で顧客から得る報酬の比率を引き下げた。顧客が負担するコストを減らし手取りリターンの向上を図る。同時にリスク水準ごとに設けた運用スタイルをこれまでの11から8に絞り込み、顧客にとって選びやすくした。最低投資金額も従来の300万円から100万円に下げた。商品の仕組みを改善し、運用資産残高の積み上げにつなげたい考えだ。

三菱UFJ信託銀行、ファンドラップ報酬下げ

 

こうなってくると他の大手金融機関も手数料を下げざるを得ず、最終的にはどこも薄利になり、そして商品として終焉を迎えることになりそうです。

最も体力(薄利に耐えられる)金融機関が生き残ることになりますので、かなり興味を持ってみています。本来はパフォーマンスの良いところに一番資金が集まるべきですが、どこでファンドラップ運用しても変わらないのかもしれません。

ファンドラップとは、個人投資家が金融機関担当者と運用方針を相談し、運用は丸投げにできるというサービスです。

ファンドラップの概要については以下の記事を参考にしてください。

ひどいと評判のファンドラップ口座とは?手数料が高く運用実績が悪く儲かった人はいるのか?金融庁が問題視する金融商品をメリットとデメリットを含めわかりやすく解説!

ファンドラップとは

 

MUFJファンドラップの概要は以下です。100万円が最低出資になるようですね。非常に低い敷居で、多くの顧客を取り込もうという意気込みが見えます。契約は自動更新ですので、解約したい場合は申し出る必要があります。

商品名 MUFGファンドラップ
販売対象 個人のお客さまが対象です。
契約形態 投資一任契約となります。
契約金額 100万円以上1万円単位
契約期間 1年(自動更新)
口座開設 あらかじめ三菱UFJ信託銀行に「普通預金口座」「投資信託振替決済口座」を開設いただいた上で、「ファンドラップ預り金管理口座」が開設されます。
お申込 毎営業日、お申込が可能です。
運用開始日 契約手続日から起算して5営業日以降、申込日の1ヶ月後の応当日までの営業日をご指定ください。
入金期日 運用開始日から起算して5営業日前までに当社の指定預金口座にご入金ください。当社が入金期日までに契約金額の入金を確認できない場合は、原則、本契約は失効します。
投資対象商品 国内投資信託
※原則として三菱UFJ信託銀行の子会社である「三菱UFJ国際投信株式会社」が設定する投資信託です。
運用コース/
運用スタイル
お伺いしたお客さまの運用方針・投資経験・運用期間・リスクに対するお考え・資産状況等をもとに、2コース8スタイルの中から、当社がお客さまに相応しいと考えるものをご提案いたします。お客さまと当社の間で投資一任契約を締結し、合意した運用コース/スタイルに基づき、投資一任運用を行います。
※お客さまが同時に複数の運用コース/スタイルをご選択することはできません。

 

 

MUFJファンドラップのコースは2コース8スタイル

コースは「リスク分散コース」「下方リスク抑制コース」となっています。

リスク分散コース(6スタイル)・・・

(1)先進国の債券・株式だけでなく、新興国株式・債券、社債、リートやコモディティ等への分散投資をします。

(2)リスクを抑え市場動向に左右されず、安定的な収益獲得をめざすため、ヘッジファンドをポートフォリオの一部に組み込むこともできます。

■各運用スタイルごとのリスク・リターン(イメージ)

 

下方リスク抑制コース・・・

(1)MUFGファンドラップのすべてのスタイルのうち、最もリスクの低いプランです。モデルの判定に基づき資産配分を決定します。

(2)伝統的4資産(国内・外国債券、国内・外国株式)を主な投資対象とし、投資環境に応じて組入比率を調整、内外株式の下落による損失の抑制をめざします。

■下方リスク抑制コースの考え方

 

下方リスク抑制コース ファンドマネージャー型・・・

(1)低リスクである下方リスク抑制コースの2つのスタイルのうち、より高いリスク・リターンをめざす運用プランです。当社ファンドマネージャーの投資判断に基づき資産配分を決定します。

(2)日本を含む先進国の債券・株式、日本の不動産投資信託を主な投資対象とし、投資環境判断やリスク水準等を考慮し資産配分の変更を行うことで、価格下落リスクの抑制と収益性のバランスを図りながら運用します。

■下方リスク抑制コース ファンドマネージャー型の考え方

 

なんだか難しい説明が多いですよね。要するに安定運用を目指したいのか、リスク高めの運用をしたいのかでまず分かれ、その上でグラデーションをつけていく感じです。

ほとんどの人はリスク分散コースの安定成長型、もしくは下方リスク抑制コースを選ぶのではないでしょうか。

担当者とふんふん相談しながら、個人投資家に沿ったコースが用意されるのでしょう。

 

手数料・費用

手数料は以下の通り規定されています。

報酬タイプは「固定報酬型」と「成功報酬型」からご選択いただけます。

<固定報酬型>
残高手数料(最大0.98175%(年率、消費税10%を含む))と投資顧問料(最大0.32725%(年率、消費税10%を含む))がかかります。

<成功報酬型>
残高手数料(最大0.98175%(年率、消費税10%を含む))と投資顧問料(最大0.14025%(年率、消費税10%を含む))に加え、投資一任財産の時価評価額の増加額(超過収益)に対して11%(年率、消費税10%を含む)を乗じた額の成功報酬がかかります。

  • そのほか、投資信託に係る運用管理費用(信託報酬)(最大2.20%(年率、消費税10%を含む))や信託財産留保額(換金時の基準価額に対して、最大0.50%)等がかかります。
  • 運用資金待機コースを選択中は残高手数料および投資顧問料は発生しません。ただし、成功報酬型をご選択の場合、成功報酬は発生いたします。また、この場合であっても、運用管理費用(信託報酬)および信託財産留保額等の費用がかかることがあります。
  • 運用開始日から2年を経過した日の属する計算期間の翌計算期間以降は、当社所定の報酬率(残高手数料率、投資顧問料率)の70%の料率を適用する長期保有割引制度があります。ただし、成功報酬型をご選択の場合、成功報酬の料率には割引が適用されません。

 

紐解いていきましょう。まずは固定報酬型と成功報酬型を選ぶ必要があります。

固定報酬型の手数料内訳は残高手数料(最大0.98175%(税込、年率))と投資顧問料(最大0.32725%(税込、年率))となっています。最大で年間1.309%がかかります。

1000万円投資したなら13万円程度ですね。

 

成功報酬型を選んだ場合は、残高手数料(最大0.98175%(年率、消費税10%を含む))と投資顧問料(最大0.14025%(年率、消費税10%を含む))に加え、投資一任財産の時価評価額の増加額(超過収益)に対して11%(年率、消費税10%を含む)を乗じた額の成功報酬。

つまり、固定でまず1.122%かかります。1000万円の投資でしたら112,200円ですね。

成功報酬が投資一任財産の時価評価額の増加額(超過収益)に対して11%(年率、消費税10%を含む)を乗じた額かかります。

つまり、例えば5%のリターンが出るのであれば、0.55%がかかってくるので55,000円ですね。固定+成果で合計167,000円です。1000万円に対して1.67%です。

 

簡単に言えば、1.7%以上のリターンが望めるなら固定報酬型、それ以下しか望めないかもしれないとなれば成功報酬型が合理的判断になります。

ただ、成功報酬型ではない顧客の資産運用を運用担当者がやる気を出して運用してくれるかというと、固定だけ払わせて適当に運用しそうです。ただ難しいのが、大手金融機関が成果報酬で給与を出しているわけでもなさそうなので、どっちでも良さそうな気さえしてきました。

どうせバルク(他顧客も併せて一括運用)で運用しそうなので、固定報酬型でいいのかもしれませんね。

成果報酬型の顧客だけでバルクされてたら成果報酬型にしなければならないのですが・・・難しいところです。筆者であれば成果報酬型にしたいです。

 

解約できるタイミングは?

運用が気に入らなければ解約することになると思います。

解約のタイミングは以下の通り規定されています。運用開始日の3ヶ月後、契約終了には1ヶ月程度かかります。

解約は運用開始日の3ヶ月後の応当日から、毎営業日、お申込が可能です。

お客さまの死亡に係る届出が当社にあった場合には、契約を終了します。

お客さまについて、日本に居住しない旨の届出があった場合、反社会的勢力および、マネー・ローンダリング等に関する条項に違反した場合、その他本契約を継続し難いと当社が判断した場合には、当社から契約を終了することがあります。

本契約が解約され、または本契約の終了事由が生じた時から契約終了まで、1ヶ月程度かかります。なお、組入投資信託の海外休日によるファンド休業日等により時間を要することがあり契約終了が遅れることもあります。

 

 

三菱UFJ信託ファンド ラップの運用実績は?他ファンドラップとも比較

ファンドラップの運用実績は、一人ひとりにオーダーメイドという形での運用を行っているということで、非常に不透明です。つまり、運用実績をもとに資金を託せず、金融機関の知名度ないし営業マンのセールストークで判断をしなければならないという非常に厄介なことになっています。

そんな実態を踏まえ、金融庁が各金融機関にパフォーマンスの提出を求めて出てきたのが以下です。ただし、以下は最も良かった場合の運用リターンを提出しているものとりそな銀行の自社HPと照合した結果わかりました。

実質最高のリターンなので、運用方針によってはより低いリターン、またはマイナスもあり得るという点を理解しつつ、参照してください。

合計残高(億円) 平均信託報酬
残高荷重平均(%)
ファンドラップフィー 過去3年平均 過去5年平均
シャープレシオ リターン シャープレシオ リターン
ダイワファンドラップ プレミアム 979.68 0.88 1.4300 1.54 8.1 1.15 6.0
Mizuho Fund Wrap 2699.91 0.60 0.7700 1.13 8.0 0.79 5.0
野村SMA 12859.84 0.78 1.0450 1.18 7.6 0.70 4.0
野村ファンドラップ 17536.54 0.68 1.1605 1.17 7.8 0.69 4.3
ダイワファンドラップ 26899.08 1.13 1.5400 1.05 8.2 0.66 4.7
SMBCファンドラップ 6512.03 0.74 1.4850 0.98 6.7 0.63 4.1
ウエルス・スクエア ファンドラップ 1398.14 0.60 1.3750 1.03 5.1 0.60 2.7
日興ファンドラップ 18741.10 1.3200 0.91 7.7 0.54 4.1
水戸ファンドラップ 999.27 0.37 2.2000 1.03 6.6 0.52 3.1
みずほファンドラップ 1355.14 0.24 1.6500 0.77 5.8 0.49 3.2
三井住友信託ファンドラップ (SMA) 8295.60 1.13 1.6500 0.93 7.1 0.48 3.3
いちよしファンドラップ 1663.41 1.43 2.0240 0.77 7.5 0.46 4.0
ダイワSMA 963.57 0.61 2.2000 0.53 3.6 0.32 2.2
MUFGファンドラップ 4867.70 0.33 1.5400 0.35 1.2 0.30 0.9
東海東京ファンドラップ 1382.75 0.35 1.6500 0.50 1.9 0.20 0.6
ON COMPASS+ 202.55 1.66 0.0000 1.12 10.0  -  -
ダイワファンドラップオンライン ( 253.21 0.28 1.1000 1.11 8.7  -  -
りそなファンドラップ 7336.58 0.64 1.1385 1.01 4.3  -  -
アイザワファンドラップ 555.65 0.58 1.6500 0.84 6.8  - -

 

MUFJファンドラップのリターンは過去3年が年率1.2%、過去5年が0.9%となっています。

2021年までのリターンなので、2019〜2021年、2017〜2021年のリターンとなりますが、2020年〜2021年初頭までは世界で株式バブルでした。そんな中でパフォーマンスは横ばいです・・・。債券への比重が大きかったのでしょうか?

異次元低金利の中、逆張りを行なっていたとしか考えられません。

 

あまりにもパフォーマンスが低すぎるので、多くを語る必要性すら感じません。これがベストのリターンだったと仮定すると、安定型の投資家はマイナスすら有り得そうです。これは批判の声が大きいはずです。

 

掲示板やSNSなどでの口コミ評判をチェック

どうやら顧客の8割は損失が出ているようで・・・やはりという感じです。ちょっとひどいですね。

 

 

まとめ

そもそもなのですが、2020年〜2021年末は普通に株式を組み込み運用していればプラスなのは当然なのです。三井住友や大和はプラスで終えており、リターンは低いもののMUFJに比べたらだいぶマシですね。

どうやったらこんな運用になるのか・・・。

ファンドラップで運用益の顧客、大手8社でバラツキ

 

見通しもクソも有りません。保有しているなら即解約、契約を検討しているのであれば再度検討すべきでしょう。

相場が簡単な時期にこれですから、2024年以降の難しい相場になったらどうなってしまうのか、筆者が投資家であれば不安でたまりません。

 

 

締め括り

 

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長期で資産を着実に育てる

 

資産運用で資産を増やす方法は様々あります。効率を求めるのであれば、株式投資が最良の選択肢であることは疑いようのない事実です。

過去の歴史を見ると、それは火を見るより明らかです。「市場が伸びるところ」が最も効率よいです。苦労なく成果を挙げられます。

 

各資産の超長期リターン

 

しかし、株式投資も医者になるくらい勉強をしなければ勝てません。であれば、我々は早々にリスクの高い個別株投資という選択肢は捨てるべきです。

そして、投資のプロが運用する「ファンド」(投資信託、ETF、ヘッジファンド)を選ぶべきなのです。

ここでファンド選びが最も大切です。長年、筆者も資産運用を実施してきました。

 

結局は絶対にマイナスになる年を作らない、小さい利回りでも良いのでしっかりプラスを出す、それを長年続けるファンド。このようなファンドを活用することがベストプラクティスであり、正しい資産運用です。資産が強烈に伸びていきます。

 

上記の条件を主眼に置きながら、筆者のポートフォリオを構成するファンドを中心にランキング記事を作成してみましたので参考にしてみてください。

 

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