やばい!?怪しいと口コミで話題の「みんなで大家さん」って詐欺なの?ポンジスキームが囁かれるサービスを徹底解剖!

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やばい!?怪しいと口コミで話題の「みんなで大家さん」って詐欺なの?ポンジスキームが囁かれるサービスを徹底解剖!

2024年2月2日

みんなで大家さんというサービスに興味を持っている方は多いのではないでしょうか?

いわゆる不動産型のクラウドファンディングになっており高い利回りから評判を呼んでいます。

 

ただ、ネット上には以下の点から詐欺を怪しむ口コミも聞かれます。

  • 不動産投資にしては利回りが高くて怪しい
  • 過去に営業停止の行政処分を受けていて不安
  • 知恵袋で自作自演を行なっている疑惑がある
  • 満期を迎えたのに償還されない

今回は、そもそも「みんなで大家さん」がどのようなサービスなのかをお伝えした上で、

「みんなで大家さん」の悪い口コミについて証券アナリストの視点で考察していきたいと思います。

 

「みんなで大家さん」はどのような金融商品なのか?

まず「みんなで大家さん」がどのような金融商品なのかみていきましょう。

不動産特定共同事業法に基づく不動産投資商品

「みんなで大家さん」は不動産特定共同事業法に基づいた不動産投資商品です。

不動産特定共同事業法は出資を募って不動産を売買・賃貸等し、その収益を分配する事業を行う事業者について、許可等の制度を実施し、業務の適正な運営の確保と投資家の利益の保護を図ることを目的として、平成6年に制定された制度です。

平成29年の法改正によって小規模不動産特定共同事業を創設してクラウドファンディングに対応した環境を整備したとしています。

まさに、「みんなで大家さん」はこのクラウドファンディングに該当するサービスです。

そのため、この不動産特定共同事業法に基づいて事業を行う上で当局から許可を得ているということですね。

 

不動産特定共同事業法の概要

国土交通省

 

「みんなで大家さん」は不動産特定共同事業者である営業者が投資対象となる不動産を選定し、不動産を取得します。

取得後は貸借人と賃貸契約を結んで管理を行っていきます。

そして、営業者が「みんなで大家さん」の投資家と匿名組合契約を結び出資分に応じて賃貸利益から分配金を受け取る権利を渡すという仕組みをとっています。

 

みんなで大家さんの仕組み

みんなで大家さんの仕組み

 

不動産投資において厄介な銘柄選定、購入手続き、賃貸管理を行う必要がなく出資するだけでいいのが大きなメリットですね。

 

投資家は優先出資

不動産特定共同事業では対象となる不動産に営業者と投資家がそれぞれ出資を行い出資に基づいた利益配分を受けることができます。

そして、「みんなの大家さん」では投資家は優先出資となり、営業者は「劣後出資」となります。

投資家は優先出資

投資家は優先出資

 

優先出資は名前のとおり対象不動産の評価額が下落しても下落率が20%いないであれば劣後出資の営業者負担となり優先出資者の元本評価に影響はりません。

また不動産投資は現金化するのが難しいですが、投資家は営業者に譲渡することで現金化が可能になります。

つまり、株式投資のように簡単に売買することができるという利点があります。

 

じゃあ、管理までしている営業者の旨味は何なのか気になった方もいますよね。

以下ご覧いただきたいのですが、優先出資者への利益分配を行なった後に残った利益については営業者報酬として受け取ることができます。

つまり、うまく賃貸経営を行なった場合は出資者よりも大きなリターンを獲得できるということですね。

 

営業者の利得とは?

営業者の利得とは?

 

①優先出資者である事業参加者に対して、[優先出資総額]×[想定年利回り]の割合相当額ま
で賃貸利益を帰属させます。

②①の充当後になお残利益がある場合には、対象不動産の管理運営の対価として対象不動産の
賃貸収入の3%を上限とする金額を営業者報酬として営業者が収受します。

③②までの充当後になお残利益がある場合には劣後出資者である営業者に対して、[劣後出資総
額]×[想定年利回り]の割合相当額まで残利益を帰属させます。

④③までの充当後になお残利益がある場合には、残利益の3%相当額を優先出資者に帰属させ、
97%相当額を劣後出資者に帰属させます。

 

賃貸利益を元にした不動産評価

さきほど不動産評価が大きく下落した場合に投資家が損失を被る可能性があるという点についてお伝えしました。

では、この不動産の評価はどのように算出されるのでしょうか?

不動産評価の方法は様々ですが、「みんなで大家さん」では賃貸利益を基準として不動産評価を行なっているとしています。

売買取引価格に比べて不動産評価額を安定させることができます。賃貸料というのは大きく変わったりしませんからね。

 

例えばリーマンショックなどが発生したとしましょう。不動産価格は暴落しますが、テナント料や家賃などの変動は緩やかになります。

そのため、不動産評価額の変動を抑制することができるので元本の安全性は通常の不動産投資よりも大きくなります。

過去5年の年平均賃貸利益を元にして不動産評価を出しているとしています。

不動産評価を過去5年の平均賃貸利益を基準として算出している

 

最低出資額は100万円

不動産投資というと一人で行おうとすると非常に大きな資金が必要になります。場合によっては借り入れを行いリスクをとることもあるでしょう。

しかし、「みんなで大家さん」は100万円から出資することが可能です。これが一番の魅力なのではないでしょうか?

出資するだけで面倒な手続きや管理を含めて一任できるのも魅力的な点ですね。

 

狙える利回りは年6%-7%

みんなで大家さんは利回り6%-7%の案件を募集して運用しています。

 

みんなで大家さんの案件

みんなで大家さんの案件

 

REITの分配利回りが4%程度であることを考えると高利回りになっていますね。ただ、株式投資と比べて特段に利回りが高いわけではありません。

 

証券アナリスト視点でみる「みんなで大家さん」の弱点とは?

さてここまでは「みんなで大家さん」の主にHPによって喧伝されている素晴らしいポイントについてお伝えしてっきました。

しかし、この説明を読んで筆者としては弱点があるなと気づきましたのでお伝えしていきます。

複利ではなく単利である

「みんなで大家さん」は2ヶ月に1回、年6回の利益分配金を受け取れます。しかし、これは単利です。

例えば100万円投資して想定利回りが7%であれば順調にいけば7万円になります。5年後に償還される場合、合計で35万円(7万円×5年)の分配金を受け取ることができます。

気づいた方はいらっしゃると思いますが、これは単利です。

 

投資で大きな資産を形成するためには複利の力が必要となります。

 

単利と複利の違い

単利と複利の違い

 

100万円を7%で運用した場合の10年後の資産の推移は以下となります。

単利と複利による資産形成の

単利 複利
元本 100 100
1年後 107 107
2年後 114 114
3年後 121 123
4年後 128 131
5年後 135 140
6年後 142 150
7年後 149 161
8年後 156 172
9年後 163 184
10年後 170 197

 

10年間でも大きな差がでてきています。運用資産規模が大きくなり利回りも大きくなるとさらに大きな差がでてきます。

天才、アインシュタインも以下の言葉を残しています。

 

「複利は人類最大の発明。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」

アインシュタインの名言

 

元本の安全性を重視しながら利回り10%で複利で回すことが見込める投資先を選ぶのが賢明です。

その代表格といえるのがヘッジファンドです。ヘッジファンドは下落相場をできる限り免れながら安定したリターンを出し続けています。

インデックスに対して優れたヘッジファンドのリターン

 

以下では個人投資家が投資可能な魅力的なヘッジファンドについてお伝えしていますので参考にしていただければと思います。

 

 

不況になると賃料収入が下落して不動産価値の低下を招き元本毀損の可能性がある

賃料収入が安定していれば不動産価値は安定します。

たしかに「みんなで大家さん」が投資をしている物件が住宅であるならば基本的に賃料収入は安定するでしょう。

 

しかし、「みんなで大家さん」が募集している案件はほとんどが商業施設となっています。

商業施設の賃料は基本的にテナント料になります。テナント料は好況時には賃料が高くなっていきますが、不況時にはテナントが退去しテナント料も引き下げないといけません。

 

「みんなで大家さん」が運用を開始した10年前からはちょうどアベノミクスによる好況が継続したことで元本割れはなかったとしています。

しかし、いよいよインフレに耐えかねて日本にも不況が訪れようとしています。実質賃金は19ヶ月連続でマイナスになっていますからね。

 

マイナスを続ける日本の実質賃金

 

今後、本格的に日本が不況に陥ると元本割れとなる案件が多発してくる可能性があります。

先ほどお伝えした通りヘッジファンドであればITバブル崩壊時やリーマンショックでも安定的にリターンを積み上げています。

不況の時期でも精神的安定をもって運用できる投資先を考えていきましょう。

 

ポンジスキームの疑惑あり!「みんなで大家さん」のやばい口コミや評判!

さて、長くなりましたが冒頭でお伝えした「みんなで大家さん」の悪い口コミについてお伝えしていきたいと思います。

運用の実態がないポンジスキームなのではないかと疑惑が出ている

「みんなで大家さん」の悪い口コミで最も多いのはポンジスキームなのではないかという疑惑ではないでしょうか?

通常のファンドは運用した結果得たリターンを投資家に分配します。

しかし、ポンジスキームは投資家からあつめた資金を運用せずに、既存の投資家に分配するスキームです。

ポンジスキームの仕組み

ある程度の資金を集めたら、突如として資金を持ち逃げして蒸発します。

ポンイスキームは伝統的な詐欺スキームで歴史は100年以上にわたり、日本でも数々のポンジスキームが実行されました。

以下は非常に怪しい案件を含めた代表的な例です。

  • エクシア合同会社(ポンジスキーム疑惑が指摘されている
  • スカイプレミアム(運用実態が確認できないと当局に指摘されている
  • 安愚楽牧場
  • 西山ファーム

etc.

上記はあくまで有名な例です。仮想通貨関連も含めると膨大な数のポンジスキームができては蒸発してというのを繰り返しています。

 

そして「みんなで大家さん」にもポンジスキーム疑惑が持ち上がっています。その理由をお伝えしていきます。

現在、「みんなで大家さん」はゲートウェイ成田という成田市の開発プロジェクトで出資を募っています。

しかし、過去に募集が完了した案件に対してプロジェクトの現地写真がなく実態があるのか不明と指摘がなされています。

 

みんなで大家さんのポンジスキーム疑惑を指摘するツイート①

みんなで大家さんのポンジスキーム疑惑を指摘するツイート①

 

更に詳細がわかる実態についても告発がなされています。以下のツイートもご覧ください。

みんなで大家さんのポンジスキーム疑惑を指摘するツイート②

みんなで大家さんのポンジスキーム疑惑を指摘するツイート②

 

上記に取り上げられている動画の内容をまとめたものが以下となります。

開発着手から何年も経過しているのに2023年時点での工事進捗が2%となっています。

完成予定も2026年度末を謳っているものの行政に提出されているスケジュールでは2029年となっているそうです。

また、造成工事をやているそうですが上下水道やインフラ敷設は一切やっておらず、開発予定地の権利者もバラバラで成田空港所有の土地もあり問題が発生することは明らか。

総じて工事を完成させようとするプロジェクトには見えないと指摘されています。以下は全文です。

 

「みんなで大家さん」でポンジスキーム疑惑が噴出している理由

「みんなで大家さん」でポンジスキーム疑惑が噴出している理由

 

実際に集めた資金でプロジェクトを遂行する意図が希薄に見られており、まさに運用実態のないポンジスキームなのではないかと疑惑が浮上しているのです。

2011年にポンジスキームとして摘発された安愚楽牧場の次は「みんなで大家さん」なのではないかと注目が集まっています。

 

みんなで大家さんのポンジスキーム疑惑を指摘するツイート③

みんなで大家さんのポンジスキーム疑惑を指摘するツイート③

 

安愚楽牧場詐欺事件の概要は以下をご覧ください。

 

「国が応援しているという社長の言葉を信じたばかりに…」。約7万3千人から約4200億円もの資金を集めた和牛オーナー制度が行き詰まり、平成23(2011)年8月に経営破綻した「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県)。虚偽の説明で出資者を勧誘したとして、元社長らは特定商品預託法違反の罪で実刑判決を受け控訴中だが、戻ってくるはずの資金が消えた出資者らの怒りは収まらない。

 

正直、筆者としてもかなりグレーな案件だと思います。筆者なら投資はしません。

筆者が投資を実行しているBMキャピタルについてもポンジスキームかどうかを検証した記事もありますので参考にしていただければと思います。

ポンジスキームかどうかを見分けるコツについてもお伝えしています。

→ BMキャピタルの合同会社の社員権募集という出資形態は怪しいのか?懸念されるポンジスキームの可能性も検証。

 

満期を迎えたのに依然として償還されない

また、ポンジスキーム疑惑を加速させる口コミがYahoo知恵袋にも寄せられています。

Aさん
みんなで大家さん4号へ出資しましたが、昨年6月に満期を迎えたにも関わらず未だ償還がなく1年も遅延した状態が続いています。どうすれば償還させることが出来るのでしょうか?

参照:Yahoo知恵袋

 

あくまでYahoo知恵袋の匿名の口コミなので真偽のほどはわかりませんが、投資をしている方や検討している方にとっては不安材料ですね。

分配金をもらったとしても元本が返ってこなかったら大きな損失ですからね。

さすがに全部の案件でこのような状態になっていたら既に大問題になっているので、過去案件で一部そういう事例が発生しているということなのかもしれません。

ただ、先ほどお伝えした成田市の開発プロジェクトが今後返金されないという状態になる可能性があり今後が懸念されるところです。

 

過去に営業停止の行政処分を受けている

また過去に受けた営業停止の行政処分についても気になっている方もお多いと思います。

知恵袋の規約を無視してステマ宣伝を繰り返すような会社です。また異様に古い物件を購入してそれが投資の期間が終了した時にどうやって資金を回収するのか全く不明確です。常識的に考えてこんな古い物件に投資して投資期間が終了した時に売却して元本回収するなんて殆ど不可能だと思います。さらに東京都と大阪府から営業停止の行政処分を受けています。処分理由を見れば分かりますが投資家への説明が不適切、会計処理の不正など深刻な問題が発覚しています。

参照:Yahoo知恵袋

 

「みんなで大家さん」が大阪府から60日間の営業停止の行政処分が執行された理由は以下となります。

 

大阪府から行政処分を受けた経緯

  • 「みんなで大家さん」の営業会社である都市総研インベスとファンドの貸借対照表で32億円の資産の過大計上が問題視
  • 上記過大計上を控除すると不動産特定共同事業者の資格に適合していない
  • しかる状態で多数の投資家からの出資を受け入れて不動産特定共同事業を営むことはできないと認定された

 

この処分に対して不足分を速やかに資金調達を行なったことで許可基準をクリアし営業を続行することができています。

過去問題とされた点はクリアしているみたいで、この点については問題ないでしょう。

 

宣伝広告が怪しい

また、「みんなで大家さん」の宣伝広告のいかがわしさも一部で物議を醸しています。

以下ご覧いただければわかる通り、あたかも年金よりも多い入金が得られると誤認させるような表記になっていますからね。

 

みんなで大家さんの宣伝広告の怪しさ

みんなで大家さんの宣伝広告の怪しさ

 

年金より多い金額を得られるかは投資した金額に依拠します。

仮に国民年金の年間約80万円より多い金額を「みんなで大家さん」で得ようとすると1500万円ほどの出資が必要になってきます。

ポンジスキーム疑惑のある案件に1500万円も投資する勇気は出ませんね。

 

まとめ

今回のポイントを纏めると以下となります。

 

  • 「みんなで大家さん」は不動産特定共同事業法に基づいた不動産投資商品でいわゆるクラウドファンディング
  • 利回りは単利で6%-7%の案件が殆ど
  • 最低出資が100万円と不動産投資にしては少額なのが魅力
  • 複利ではないので長期的な資産形成には向かない
  • 商業用不動産なので不況になったら賃料が下がり元本が毀損する可能性は十分ある
  • 資金をあつめたプロジェクトの実態がないのではないかと指摘されている
  • ポンジスキームの可能性にも留意する必要がある
  • 一部償還後も資金が返ってきていないという口コミもある

 

関連記事:【2024年】一番儲かる投資信託とは?これから上がる・今買いの銘柄をランキングで紹介!

締め括り

 

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