日本の投資信託(含むETF)分析

【愛称:厳選投資】評判の投資信託「スパークス・新・国際優良日本株ファンド」を徹底評価!今後の基準価額の見通しとは?ブログを更新する。

2022年5月19日

スパークス・新・国際優良日本株ファンドは日本のグローバル企業に投資をしている投資信託です。

SPARX社によって運用されており愛称は厳選投資という名前で親しまれています。

 

名前が非常に厳かではありますが、本当に優秀な投資信託なのでしょうか?

本日はスパークス・新・国際優良日本株ファンド「厳選投資」についてわかりやすく紐解いていきたいと思います。

 

スパークス・新・国際優良日本株ファンド(厳選投資)はどんな投資信託?

まずは厳選投資がどのような投資信託なのか見ていきましょう。

投資対象とする新・国際優良企業とは?

スパークスの投資する新・国際優良企業の定義は以下の三つです。

 

  • 国内市場で圧倒的なシェアを持つ
  • 海外売上高比率の拡大が見込まれる
  • 世界的なブランド力を有することが期待できる

新国際優良企業のイメージ

 

つまり、国内で独占的な地位を築いて、海外進出を果たして起動に乗っている企業に投資を行うということですね。

成長著しい新興国の需要も取れる銘柄に投資をしているとも目論見書には記載されています。

グローバル企業は外国人投資家の投資対象となることから株価上昇が期待できると考えているそうです。

 

「厳選」の構成上位銘柄

厳選投資は名前の通り銘柄を厳選しているためか投資銘柄数は僅か18銘柄となっています。他の投資信託に比べて著しく少ない銘柄数となっていますね。

その中で最新の2020年8末時点でん構成上位銘柄を見ていきましょう。

 

構成上位銘柄 構成比率
ソニー 8.7%
テルモ 8.5%
ダイキン工業 8.5%
キーエンス 8.5%
日本電産 8.5%
合計 42.7%

 

最新の月報の記述を見てみましょう。

 

株式投資で成功するためには、「魅力的なビジネスと卓越した経営陣をあわせ持つ企業の株式を安く買う」ことが重要です。

私どもにとって魅力的なビジネスとは多くの場合、1資本収益性が高く、2平均を上回る持続的な利益成長性を持ち、3 キャッシュフローを潤沢に生み出すといった特徴を兼ね揃えたビジネスを意味しますが、このうち2の「平均を上回る持続的 な利益成長性」を見極める際に必要となるのが業界調査です。なぜなら業界の成長性が高く、かつ潜在規模が大きければ、そ の業界に属する企業の利益も息の長い高成長を達成しやすくなるからです。

私どもが近年着目している業界の一つに、EV(電気自動車)業界があります。

参照:厳選投資の月報

 

基本的には以下の三つのポイントを満たす企業に投資をしているとしていますね。

1.資本収益性が高い(=ROEが高い)
2.平均を上回る利益成長性(=高いEPS成長率)
3. cash flowを潤沢に生み出す(=FCFがプラス)

 

そして現在着目しているのがEVということですね。EVというとテスラが一番有名ですが日本は電気自動車分野で世界の後塵をはいしています。

ただ、各部品に関しては、まだ需要を勝ち取れる可能性があります。

日本電産はトラクションモーターおよび駆動装置モジュール製品であるE-Axle用の新工場を次々と立 ち上げています。

 

既にグローバル企業22社から受注実績があるということもあり日本電産に投資しているとしています。

 

厳選投資の高い手数料水準

厳選投資は投資信託なので購入手数料と信託手数料が発生します。

 

購入手数料は税込で3.3%となります。また信託手数料は年率1.804%という水準です。つまり最初の1年は5%以上の手数料が発生することとなります。

アクティブ型の投資信託の中でも比較的高い水準ですね。

 

重要な投資信託「厳選投資」のパフォーマンスは?

それでは重要な「厳選投資」のパフォーマンスについて見ていきたいと思います。

厳選投資のパフォーマンスは堅調

以下は「厳選投資」が設定された2008年3月27日からの株価推移が以下となります。

厳選投資の株価推移

 

基準価格は約4倍近くになっています。分配金を出さなかった場合の分配金再投資基準価格は4.5倍になっています。

ただ、分配金は一度拠出されると約20%の税金が課されるので実際には赤線のようなリターンにはなりません。

 

日経平均やTOPIXのリターンと比較

以下は厳選投資と日経平均並びにTOPIXの比較です。

厳選投資の株価推移を日経平均やTOPIXと比較

 

厳選投資はアクティブ型の投資信託として優れた投資信託であるということができますね。唯一気がかりなのいは価格のブレ幅が少し大きいといったところでしょうか。

ただ期間は最近にしてみると見方が変わってきます。過去1年半のチャートでみると寧ろ大きく劣後しています。

 

過去1年の厳選投資と日経平均やTOPIXとの比較

 

手数料を加味すると投資妙味は低そうですね。

 

「ひふみ投信」や「Jリバイブ」と比較から見えてくる今後の見通し

では他の日本株の成長株投資を行っている投資信託と比べて見ましょう。今回比較するのは人気の「ひふみ投信」と「Jリバイブ」です。

青:厳選投資
赤:ひふみ投信
緑:Jリバイブ

ひふみ投信とJリバイブと厳選投資の比較

 

 

この中では最も低い成績となっています。しかし、先ほどと同じように全く様相が変わってきます。過去3年では3つともほぼ同様の成績となっているのです。

過去3年のひふみ投信とJリバイブと厳選投資のリターンの比較

 

純資産が低いうちは自由度が高く、高リターンを目指した運用をするファンドも純資産額が増えてくると日経平均と同様の成績を残すファンドとなる傾向にあるのです。

過去優秀だからといって今後も期待するのは甘い考えなのです。今後も日経平均やTOPIXと同様の動きに終始することが想定されます。

 

 

まとめ

SPARXが運用する厳選投資は日本から世界の羽ばたいている企業に投資をしている投資信託です。

長期間でみると高いリターンを実現していますが純資産が増加してくると保守的な運用になっています。

 

結果的に「ひふみ投信」や「Jリバイブ」と同じく、日経平均と似た成績になってしまいます。

筆者が投資しているファンドを含めて、現在投資妙味が高いと判断できるファンドについて以下ランキング形式でお伝えしていますので参考にしていただければと思います。

締め括り

 

堅実複利運用

おすすめ投資先ランキング

長期で資産を着実に育てる

 

資産運用で資産を増やす方法は様々あります。効率を求めるのであれば、株式投資が最良の選択肢であることは疑いようのない事実です。

過去の歴史を見ると、それは火を見るより明らかです。「市場が伸びるところ」が最も効率よいです。苦労なく成果を挙げられます。

 

各資産の超長期リターン

 

しかし、株式投資も医者になるくらい勉強をしなければ勝てません。であれば、我々は早々にリスクの高い個別株投資という選択肢は捨てるべきです。

そして、投資のプロが運用する「ファンド」(投資信託、ETF、ヘッジファンド)を選ぶべきなのです。

ここでファンド選びが最も大切です。長年、筆者も資産運用を実施してきました。

 

結局は絶対にマイナスになる年を作らない、小さい利回りでも良いのでしっかりプラスを出す、それを長年続けるファンド。このようなファンドを活用することがベストプラクティスであり、正しい資産運用です。資産が強烈に伸びていきます。

 

上記の条件を主眼に置きながら、筆者のポートフォリオを構成するファンドを中心にランキング記事を作成してみましたので参考にしてみてください。

 

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