日本の投資信託(含むETF)分析

<速報>運用成績がひどい?解約すべきと評判の「みのりの投信」を徹底評価!今後の見通しは引き続き暗いのか?

2022年5月13日

株式会社ポートフォリアが運営する投信として「みのりの投信」があります。

みのりの投信」は販売から運用までを株式会社ポートフォリアが行う直販型の投資信託です。「ひふみ投信」や「さわかみ投信」と同じということですね。

 

あまり「みのりの投信」という言葉を聞き馴染みのある方は少ないと思います。

本日はマイナーな「みのりの投信」の特徴と運用実績を紐解き、今後投資するべき投信なのかという点についてお伝えしていきたいと思います。

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「みのりの投信」の特徴

ではまず「みのりの投信」の特徴についてみていきましょう。

 

ファンドマネージャーは立田氏

ファンドにおいて最も重要なのはファンドマネージャーです。ファンドマネージャーは立田氏となっています。

立田博司氏

 

日系・外資系の大手運用会社で20年以上にわたりファンドマネージャーとして資産運用に携わる。2001年に米経済誌『Forbes』における「20 of the world’s Best Fund Managers」のひとりに選ばれ、2007年には米投信情報サービス会社Lipperから日本中小型株部門で10年間のBest Fundを受賞するなど、国内外の債券・株式運用に長年携わった経験が国際的に高く評価されている。公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。

参照:みのりの投信「運用担当者のご紹介」

 

しっかりと金融の専門家として研鑽を積まれていることが分かりますね。経歴からファンドマネージャーとして問題ないですね。

因みに、立田氏は「ひふみ投信」の在籍しており、独立して「みのりの投信」を立ち上げています。

 

銘柄選定の特徴は定性的で曖昧

「みのりの投信」の投資する銘柄の定性的な特徴は以下となります。

 

歴史観と世界観にもとづく大局観により、世界の将来の環境変化を予測します。そのうえで、人を軸に善いだけではなく、変化に対する柔らかさと剛さをも兼ね備えた長期成長企業を世界中から大胆に選りすぐり規律をもって集中投資をします。

 

正直、基準が設けられていないので不透明性が高いですよね。どのような基準で銘柄を選択しているのかがわかりません。まあ、リターンが高ければ問題ないわけですが。

 

純投資比率は約50%に留まる

「みのりの投信」は100%を株式に投資しているわけではありません。

みのりの投信のポートフォリオ

資産 2023年4月末時点 2022年12月末時点 2022年2月末時点
日本株式 89.60% 88.90% 83.00%
先物売建 - - 31.70%
現金等 10.40% 11.10% 17.00%

 

以前は先物ヘッジをつけていましたが、現在は買い建てだけとなっています。

成績が悪化しつづけていたので方針を見直したのでしょう。

 

「みのりの投信」の組入上位10銘柄

「みのりの投信」の組入数は34銘柄となっています。「ひふみ投信」の組入銘柄が250銘柄と考えれば非常に厳選していますね。眼力と同じ程度に厳選していますね。

2023年4月末時点 2022年12月末時点 2022年9月末時点 2022年2月末時点
1 IDOM IDOM IDOM パルグループホールディングス
2 ノジマ アダストリア アダストリア IDOM
3 日精エーエスビー機械 日精エーエスビー機械 ノジマ フジシールインターナショナル
4 スルガ銀行 ノジマ 西島製作所 スルガ銀行
5 アダストリア スルガ銀行 アネスト岩田 アダストリア
6 アネスト岩田 アネスト岩田 ベガサスミシン製造 スタジオアリス
7 フジシールインターナショナル フジシールインターナショナル 日精エーエスビー機械 SBSホールディングス
8 ツムラ 西島製作所 フジシールインターナショナル ラクト・ジャパン
9 ニホンフラッシュ ツムラ ツムラ アネスト岩田
10 西島製作所 スタジオアリス スルガ銀行 日精エーエスビー機械

 

構成銘柄は殆ど変わっていませんね。銘柄を厳選して長期投資をしていることが分かります。

 

手数料は非常に高い水準

「みのりの投信」の手数料は非常に高くなっています・

購入手数料:4.4%(税込)
信託手数料:1.925%(税込)

 

たとえ手数料が高くても高いリターンをだせていればよいのですが、次項で解説する通りひどい結果となってしまっています。

 

「みのりの投信」の運用成績(速報)とは?近年の成績がひどいって本当?

では肝心な「みのりの投信」の運用成績についてお伝えしていきたいと思います。

 

基準価格は2018年以降下落の一途

以下が運用開始した2013年以降の成績です。2013年からのアベノミクス相場に乗り基準価格は上昇していきました。

2018年以降は基準価格は一方的に下落して33%ほど減少しています。

みのりの投信の基準価額の推移

1年 3年(年率) 5年(年率) 10年(年率)
トータルリターン 15.80% 9.00% -2.37% 4.48%
標準偏差 8.26 9.79 14.96 12.57
シャープレシオ 1.91 0.92 -0.16 0.36

 

10年率が4.48%ですから、当然インデックスには負けています。

 

日経平均に大幅に劣後した値動きとなっている(約10年の運用結果)

「みのりの投信」はアクティブ型の投資信託です。アクティブ型の投資信託は対象となるインデックスである日経平均に対してプラスのリターンを出す必要があります。

以下は日経平均と「みのりの投信」のリターンの比較となります。

 

青:みのりの投信
赤:日経平均

設定来の「みのりの投信」と日経平均の比較

 

 

過去3年でみると更にひどい結果となります。

「みのりの投信」は日経平均に2020年以降アウトパフォームしている局面はありません。アクティブファンドとして失格ですね。

みのりの投信と日経平均の過去3年の比較

 

アクティブ投信であるにも関わらずインデックスに大きく劣後する成績になってしまっています。

→ インデックス型投信(=パッシブ)とアクティブ型投資信託はどっちがおすすめ?成績や手数料を中心に金融庁データをもとに徹底比較!

 

「みのりの投信」の口コミや評判

では「みのりの投信」の評判や口コミについてみていきましょう。

以下は「選択」という情報誌に記載されたものです。2020年8月号となっています。

「コロナ相場」では完全に読み筋を誤って急降下。主に個人投資家から悲鳴が上がっている。

<<中略>>

運用会社の社長も兼任する立田氏については「手法があまりに属人的で運用方針が理解しがたい」との業界関係者の声もある。「この世界で2年負け続けたらクビだが。もう三年。社長と運用世紀人社が同一人物では・・と、運用会社のガバナンスに懐疑の目を向ける。「みのりのない投信」と顧客の落胆は深い

参照:選択「2020年8月号」

 

流石にひどい成績に業界からも厳しい目が向けられていますね。実際にTwitterの声をみていると批判と失望の評判があふれていました。以下は一例です。

 

こう見ると中小日本株アクティブファンド難しさ感じる 2017年まではジェイリバイブやみのりの投信などが好調だったがここ3年は駄々下がり 2018年から見てると過去の成績は未来に繋がらないのを感じた

@TsumitateG2017

 

やはり数年間ひどい成績をだしつづけると批判の的になってしまいますね。

 

まとめと今後の見通し

「みのりの投信」について分析した結果は以下となります。

メモ

  • 立田氏は「ひふみ投信」出身のファンドマネージャー
  • 構成銘柄は30銘柄程度と厳選されている
  • 手数料水準は他の投信に比して高い
  • 最初の5年の成績は高かったが2018年以降は散々な結果
  • 業界からも厳しい批判の目を浴びている

 

今後は世界的なリセッションで企業利益が減退していくことに加えて、日銀が引き締め的な政策で下押し圧力がかかってきます。

重要なのは市場環境によらず安定したリターンを叩き出すファンドに投資を行うことです。

筆者の目線で長期的な資産形成に適したファンドをランキング形式でお伝えしていますので参考にしていただければと思います。

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締め括り

 

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上記の条件を主眼に置きながら、筆者のポートフォリオを構成するファンドを中心にランキング記事を作成してみましたので参考にしてみてください。

 

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