日本の投資信託(含むETF)分析

赤字の噂?コモンズ投信のコモンズ30ファンドを利回りを含めて徹底評価。評判のひふみプラスとの比較を通して検証する!

2022年5月17日

数ある独立系投資信託の中の一つにコモンズ投信があります。

コモンズ投信は「コモンズ30ファンド」と「ザ・2020ビジョンファンド」の二つを運営しています。

 

本日はその中でも旗艦ファンドであるコモンズ30ファンドについてお伝えしていきたいと思います。

今回はわかりやすく「ひふみ投信」を証券会社経由で購入することができる「ひふみプラス」と比較しながら「コモンズ30ファンド」を検証していきます。

 

 

 

「コモンズ30ファンド」の特徴とは?

まずは「コモンズ30ファンド」の特徴についてお伝えしていきたいと思います。

 

「30年」「30社」への投資をモットーにしている

まずコモンズ30ファンドの30という数字に興味を持たれた方は多いのではないでしょうか?

この30という数値はコモンズ30ファンドの二つの特徴を説明しています。

 

  • 投資の目線は30年
  • 原則として投資対象は30銘柄程度

 

長期投資を志しているということですね。一つの銘柄に30年間投資するという意味ではなく、30年という超長期目線で運用をしていくということですね。

また、原則投資対象は30銘柄となります。投資信託の中では非常に少ない銘柄に厳選しています。

日経平均が225銘柄であることを考えると、厳選度合いがわかりますね。

 

ファンドマネージャーは伊井哲郎氏

アクティブファンドにとって誰がファンドマネージャーかということは非常に重要になってきます。

もはや最も重要な部分であるといっても過言ではありません。コモンズ30ファンドの最高運用責任者は「伊井哲郎氏」となっています。

伊井哲郎氏

 

簡単な経歴は以下の通りとなっています。

 

山一證券で営業企画部に約10年間在籍し、マーケティングなど担当。その後、機関投資家向け債券営業。メリルリンチ日本証券、三菱UFJメリルリンチPB証券で法人・個人向け営業を約10年。コモンズ投信創業と共に現職。2012年7月からCIO兼務。

参照:コモンズ投信「メンバー紹介」

 

経歴をみると分かると思いますが、運用者としての経験は乏しく営業としてキャリアを歩んできたことが分かります。

運用者としての実力は定かではありません。

 

コモンズ30ファンドの組入銘柄

コモンズ30ファンドの厳選30銘柄の中の上位10銘柄は以下となります。

2022年11月末時点での構成上位銘柄は以下となっています。

 

番号 銘柄 組入比率 概要
1 信越化学工業 4.40% 戦略的なポジショニングに優れ、素材メーカー随一の収益性
2 丸紅 4.20% 規律ある経営で収益を積み重ね、いつか総合商社トップ3に
3 三菱商事 4.20% 総合商社首位
4 ダイキン工業 3.7% 世界一快適な空気をつくる
5 味の素 3.70% 「食・健康・いのち」のUMAIえ世界の食品トップ10えお狙う
6 ディスコ 3.70% kiru、kezuru、migaku、世界を代表する精密加工装置メーカー
7 東京エレクトロン 3.70% 創業時のエネルギーが脈々と革新を続ける会社
8 カカクコム 3.70% 最も安い商品を消費者に届ける
10 リンナイ 3.40% 熱を通じて会的な暮らしを提供
合計 39.60%

 

首位の信越化学工業の株価の値動きは以下となります。優良銘柄であることは間違いないですが苦戦を強いられていますね。

現状PERは9.9倍と割安になっています。

 

信越化学工業の株価推移

 

 

遡って2022年4月は以下の通りとなっていました。大きくはかわっていないですね。株価の上下動によって順位には変動はあります。

 

銘柄 組入比率
KADOKAWA 4.4%
丸紅 4.0%
三菱商事 3.9%
東京エレクトロン 3.9%
SMC 3.8%
味の素 3.7%
ディスコ 3.7%
デンソー 3.6%
信越化学工業 3.6%
ホンダ 3.5%

参照:運用レポート

 

PERは低めの銘柄が多くどちらかというとバリュー株という性格が強いですね。

 

 

 

手数料は比較的低い

コモンズ投信は販売手数料はないノーロード型の投資信託です。

毎年発生する信託手数料は年率1.078%(税込)とアクティブ型の投資信託の中では低い水準になっています。

 

コラム:コモンズ投信の赤字の噂とは?

少し運用については休憩です。

記事のタイトルにコモンズ投信の赤字が噂であると書いていますが、これはコモンズ投信の運用の話ではなく経営状況について心配する声が多かったようです。

コモンズ投信の貸借対照表を見ると、利益剰余金が2021年時点ではマイナスになっていました。

 

コモンズ投信の貸借対照表2022

 

コモンズ投信の収益は基本的に投信の手数料になるはずで、アクティブ投信なので人件費、調査費用などが最初はどうしてもかかってしまうものです。

赤字であってもキャッシュフローが問題なければ会社は存続できます。

そして現在2022年時点では利益剰余金は黒字化しており、経営に特に問題は内容に見受けられます。

 

比較対象である「ひふみプラス」の特徴とは?

「ひふみプラス」の特徴との違いをみていきましょう。

「ひふみプラス」は証券会社で購入できる「ひふむ投信」です。成績は本家の「ひふみ投信」と全く変わりません。

「ひふみプラス」は成長株投資で長期投資を標榜しており手数料が低い点は共通しています。しかし、大きく違うのは構成銘柄数です。

 

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コモンズ30ファンドは構成銘柄は30銘柄ですが「ひふみプラス」は260銘柄と多くの銘柄に投資しています。

では肝心な成績はどうなっているのでしょうか?次の項目で比較していきたいと思います。

 

コモンズ30ファンドのリターンを「ひふみプラス」と比較しながら検証

ではコモンズ30ファンドのリターンについてみていきましょう。

 

コモンズ30ファンドのリターン

以下はコモンズ30ファンドの設定された2009年1月以降のリターンです。

ちょうどリーマンショック後の上昇相場から運用開始となっています。

コモンズ30投信の基準価額の推移

期間 騰落率
1年 ▲10.87%
3年 32.01%
5年 31.77%
10年 215.23%
設定来 285.03%

 

もう少しわかりやすく直近数年のリターンは以下となります。

昨年の10月-12月からずっとマイナスが続いていますね。

 

1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-12月期
2022年 -3.35% -7.61% -0.14% -- --
2021年 9.93% 3.35% 3.59% -0.05% 17.64%
2020年 -15.50% 13.84% 7.24% 12.00% 15.54%
2019年 7.15% -0.88% 3.06% 8.92% 19.23%
2018年 -2.09% 1.14% 4.67% -19.84% -16.92%

 

また、コモンズ30ファンドは分配金を拠出しています。2017年から2021年に合計で1910円分、全体の約6%程度を拠出していることになります。

そのため、分配金再投資前提でチャート(黄緑色)の方が高くなっています。しかし、この分配金込基準価格には注意すべき点があります。

 

分配金込基準価格は税金を控除されない前提で算出

先ほどのチャートは分配金(税引前)を分配時にファンドへ再投資した前提で考えたチャートとなります。つまり、配当金を出さずに運用した場合の成績と考えていただく必要があります。

一度配当金を拠出すると20.315%の税金が発生します。つまり、再投資する場合には拠出された分配金の79.685%しか再投資できないのです。

つまり、仮に分配金拠出後に再投資するとすると、下記の緑色と黄緑色の真ん中の成績になるということになりますね。

 

コモンズ30投信の基準価額の推移

 

過去10年の「ひふみプラス」や「日経平均株価」と比較

では「コモンズ30ファンド」と「ひふみプラス」と「日経平均」のリターンの比較は以下です。

青:コモンズ30ファンド
緑:ひふみプラス
赤:日経平均株価

 

コモンズ投信と過去10年の「ひふみプラス」や「日経平均株価」と比較

 

 

コモンズ30ファンドと日経平均は殆ど同じ成績になっています。

どちらも分配金を拠出した後のチャートとなっていますが日経平均は毎年2%程度は配当金をだしているので最終成績はさらに日経平均の方が高くなります。

「ひふみプラス」が圧倒的なリターンをだしていますが、直近の成績でみると別の結果が出てきます。

 

過去3年の「ひふみプラス」や「日経平均株価」と比較

過去3年の「ひふみプラス」や「日経平均株価」との比較は以下となります。

青:コモンズ30ファンド
緑:ひふみプラス
赤:日経平均株価

コモンズ投信を過去3年の「ひふみプラス」や「日経平均株価」と比較

 

3年間でみると日経平均が最も高い成績となっています。ただ、三つとも殆ど同様の値動きになっていますね。

ひふみプラスは以前は藤野英人氏は超小型株投資で大きなリターンを上げていました。

 

しかし、人気がでたことによって大型株投資中心のポートフォリオとなりリターンは日経平均と同等の成績になっているのです。

以下で詳しくまとめていますので参考にしていただければと思います。

→ 幾度の暴落を経験した「ひふみ投信」の時代は終わった!?評判のアクティブ投信の近年の不調の原因と見通しを徹底評価!

 

その他の独立系投資信託についても纏めていますので参考にしていただければと思います。

 

投資信託分析特集

 

掲示板やTwitterでのコモンズ投信の口コミ

近年、ていたらくな「ひふみ投信」の成績を受けて「ひふみ投信」は解約したがコモンズ投信の積み立ては続けているというコメントがみられます。

 

Yahoo掲示板

ここは10年くらい積み立ててきました。基本的なファンドの姿勢に共感したから。最近は分配金が出ることも多く、だいぶ貯まってきました。分配金も入れればindexファンド程度よりちょと上かな? まあ、ずっと持ち続けます。
ひふみも積み立ててきましたが、昨年の1月頃に一部の株も加えて、全部売りました。 3月の暴落時には買いたかった優良株とReitを買い集め、結果、リーマン以来の楽しいウハウハでした。
投信はトキメキが乏しい。 老いても現物の売り買いで頭脳を使うのも悪い趣味ではないですね。

 

他にも以下のようなコメントがありました。

 

Yahoo掲示板

このファンドに組み入れられている銘柄に関してですが、
楽天グループでも楽天モバイルで不祥事
今度はKADOKAWAで不祥事
前者は財政面で、後者は企業イメージに関して大ダメージでしょう。

 

たしかにKADOKAWAの会長が贈収賄で逮捕されていましたね。

KADOKAWAの会長が逮捕

参照:Yahoo finance

 

ただ株価自体は耐えています。

KADOKAWAの株価推移

 

ただ、やはりリターンも地味ということもあり、Twitterでもあまり話題にされていることはありませんでした。

渋沢栄一の子孫が運営していることが話題に上がっているくらいでしょうか。

 

 

 

まとめ

今回のポイントを纏めると以下となります。

 

  • コモンズ30ファンドは長期投資目線で30銘柄に厳選投資
  • 投資銘柄はグロース投資的な側面が強い
  • ひふみプラスに比べて銘柄の数を絞っているのが大きな差異
  • 過去3年でみても10年でみても「ひふみプラス」に劣っている
  • 過去3年でみても10年でみても日経平均に劣っている

 

指数に対してプラスのリターンを狙うアクティブ型の投資信託としては物足りない成績ですね。

暴落を回避しながらコモンズ投信より高いリターンを安定的に出しているファンドについては以下で詳しくお伝えしています。

 

締め括り

 

堅実複利運用

おすすめ投資先ランキング

長期で資産を着実に育てる

 

資産運用で資産を増やす方法は様々あります。効率を求めるのであれば、株式投資が最良の選択肢であることは疑いようのない事実です。

過去の歴史を見ると、それは火を見るより明らかです。「市場が伸びるところ」が最も効率よいです。苦労なく成果を挙げられます。

 

各資産の超長期リターン

 

しかし、株式投資も医者になるくらい勉強をしなければ勝てません。であれば、我々は早々にリスクの高い個別株投資という選択肢は捨てるべきです。

そして、投資のプロが運用する「ファンド」(投資信託、ETF、ヘッジファンド)を選ぶべきなのです。

ここでファンド選びが最も大切です。長年、筆者も資産運用を実施してきました。

 

結局は絶対にマイナスになる年を作らない、小さい利回りでも良いのでしっかりプラスを出す、それを長年続けるファンド。このようなファンドを活用することがベストプラクティスであり、正しい資産運用です。資産が強烈に伸びていきます。

 

上記の条件を主眼に置きながら、筆者のポートフォリオを構成するファンドを中心にランキング記事を作成してみましたので参考にしてみてください。

 

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