日本の投資信託(含むETF)分析

スパークス・ベスト・ピック・ファンド(H型) の評判とそのリターンを含めて徹底評価!ポートフォリオにはソニーやソフトバンクなどお馴染みの割高懸念銘柄が揃う

ヘッジファンド型の投信「スパークス・ベスト・ピック・ファンド」の実際の成績を見ていきたいと思います。

私の周りの評判ではまだなんとも言えない、と曖昧な返答しかないのですが、この少数精鋭のポートフォリオで高いリターンを目指していくファンド。

実際のところはどうなのでしょうか?詳しく見ていきたいと思います。

 

スパークス・ベスト・ピック・ファンド(H型) の特徴とは?

スパークス・ベスト・ピック・ファンド(H型) の特徴についてみていきたいと思います。

 

スパークス・アセット・マネジメント株式会社が運用

運用を行うのはスパークス・アセット・マネジメント株式会社です。

スパークス

スパークス・アセット・マネジメントは、スパークス・ベスト・ピック・ファンド(H型)の他に、スパークス・新・国際優良アジア株ファンド(愛称:アジア厳選投資)、スパークス・ジャパン・エクイティ・ファンド(愛称:ビッグウェイブ21)などの金融商品を展開しています。

日本法人は2006年4月3日に設立されています。親会社であるスパークスグループはJASDAQに上場している運用会社です。創業は1989年とかなりの老舗です。

商品群を見ると、「厳選投資」というスタイルにこだわりを持っていることがよくわかります。

 

<その他展開商品>

  • スパークス・新・国際優良日本株ファンド(愛称:厳選投資)
  • スパークス・厳選投資ファンド(確定拠出年金向け)
  • スパークス・新・国際優良日本アジア株ファンド(愛称:日本アジア厳選投資)
  • スパークス・新・国際優良アジア株ファンド(愛称:アジア厳選投資)
  • スパークス・韓国株ファンド(愛称:韓国厳選投資)
  • スパークス・ベスト・ピック・ファンド(ヘッジ型)
  • スパークス・厳選株ファンド・ヘッジ型(ダイワ投資一任専用)
  • スパークス・ベスト・ピック・ファンドⅡ(日本・アジア)
  • スパークス・ジャパン・オープンスパークス・アクティブ・ジャパン
  • スパークス・日本株式ファンド(ラップ向け)
  • スパークス・日本株式スチュワードシップ・ファンド(愛称:対話の力)
  • スパークス・M&S・ジャパン・ファンド(愛称:華咲く中小型)
  • スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド(愛称:ライジング・サン)
  • スパークス・少数精鋭・日本株ファンド
  • スパークス・プレミアム・日本超小型株式ファンド(愛称:価値発掘)
  • スパークス・日本中小型株式ファンド(ラップ向け)
  • スパークス・日本株・ロング・ショート・ファンド(愛称:ベスト・アルファ)
  • スパークス・日本株・L&S
  • スパークス・アジア中東株式ファンド

 

様々な金融商品を展開していますが、大切なのはリターンです。

 

投資対象は国内株式(絶対収益 追求型)

国内株式でポートフォリオを構築し、高いリターンを目指していく絶対収益追求型のファンドです。

絶対収益追求とは、特定の市場の動向に左右されにくい収益の追求をめざすことをいいます。

 

スパークス・ベスト・ピック・ファンド(H型)の構成上位銘柄

まずは構成業種です。日本株ファンドに関しては電気機器、情報・通信業が上位に来るのはもう定番ですね。特に目新しさは感じません。素直な投資をしている印象です。

 

業種別上位(株式) 構成比率
1 電気機器 24.2%
2 情報・通信業 14.3%
3 化学 11.1%
4 機械 9.0%
5 サービス業 7.3%
 6 医薬品 7.3%
 7 輸送用機器 6.4%
8 精密機器 5.8%
 9 卸売業 5.6%
 10 小売業 3.8%

 

具体的な銘柄は以下の通りです。

 

銘柄名 業種  比率
ソニーグループ 電気機器 9.60%
ソフトバンクグループ 情報・通信 8.80%
日本電産 電気機器 8.70%
リクルートホールディングス サービス業 7.30%
シマノ 輸送用機器 6.40%
キーエンス 電気機器 6.00%
テルモ 精密機器 5.80%
ダイキン工業 機械 5.70%
メルカリ 情報・通信業 5.40%
日産化学 化学 4.00%

 

ソニー、ソフトバンク、日本電産、リクルート。この辺りは2020年には本当に株価が伸びた銘柄ですね。

2022年に入り株価は軟調ですが、まだホールドしているのでしょうか。

長期投資であれば仕方ないのですが、異次元金融緩和は終わり、米国もテーパリングに入っていくので不安が募るポートフォリオです。(すでに高い)

ソニーの株価

 

一般的なアクティブファンドと同じ手数料水準

手数料は購入価額に対して、上限3.30%(税抜 3.00%)です。信託報酬は年率1.683%(税抜1.53%)です。

 

スパークス・ベスト・ピック・ファンド(H型)のリスクとリターンを分析

では肝心のスパークス・ベスト・ピック・ファンド(H型)のリターンについて紐解いていきたいと思います。

 

スパークス・ベスト・ピック・ファンド(H型)

 

1年 3年(年率)
トータルリターン -3.06% 2.30%

 

直近1年はマイナス、3年で2.3%ですか。マイナスを出す年があるだけでヘッジファンド型としては個人的には失格です。

複利で運用するにあたり、「マイナスを出さないこと」の重要性は非常に高いです。

あの世界が誇る投資家であるウォーレンバフェットも、投資で最も重要なルールとして「損失を出さない」を挙げています。

Rule No. 1: Never lose money. Rule No. 2: Never forget rule No. 1.

ウォーレン・バフェット

 

四半期別で見ると、想像通り、2021年上半期はボコボコにやられていますね・・・。

 

1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-12月期
2021年 -5.10% -0.76% -- -- --
2020年 1.69% 6.42% 2.11% 0.80% 11.39%
2019年 1.13% 2.24% -4.54% -0.13% -1.42%

 

2020年は異次元金融緩和で全ての株が上昇気流に。2019年は実力を問われる年ですがここはマイナス。

標準偏差は1年6.84%、3年6.57%。ボラティリティは低いです。日本の大型株ですからね。

 

1年 3年(年率)
標準偏差 6.84 6.57

 

TOPIXに連動する1308 – 上場インデックスファンドTOPIX (愛称:上場TOPIX)と比較

日本株に投資をしているアクティブ投信ですので、TOPIXの成績を下回るようではダメです。価値がありません。実際に比較してみましょう。

1カ月 3カ月 6カ月 1年 3年(年率)
上場インデックスファンドTOPIX 1.70% -0.11% 8.00% 26.88% 6.92%
スパークス・ベスト・ピック・ファンド -3.06% 2.30%

 

大きく差がついてしまっています。TOPIXの直近の1年は26.88%となっていますが、これは異次元金融緩和が理由なので、今後はそうはいきません。

あまり正確に比較はできていませんが、何よりもスパークス・ベスト・ピック・ファンドはマイナスを出してしまっていることが一番の問題だと思います。

 

スパークス・ベスト・ピック・ファンドの今後の見通し

今後の見通しとしては、すでに基準価額も下落しており人気のない投資信託ですので、ファンドマネジャーが高いリターンを出す気概があるのか疑問ではあります。(この視点は実は大切だと思っています)

ソニー、日本電産などは2020年の異次元金融緩和の中で株価が非常に伸びた銘柄として有名です。

 

ただし、2021年に入りその勢いは衰え始めています。日本電産は特に割高感が強く、株価も冴えないステージに来ています。

今後もポートフォリオを調整して、株価が伸びる企業を選ばなければならない局面ですが、スパークス・ベスト・ピック・ファンドが選んでいる銘柄の傾向を見ると、今は安全で割高といった企業を選ぶのではないかと思います。

もっとよいファンドを選ぶのが正解なのではないでしょうか。

締め括り

 

堅実複利運用

おすすめ投資先ランキング

長期で資産を着実に育てる

 

資産運用で資産を増やす方法は様々あります。効率を求めるのであれば、株式投資が最良の選択肢であることは疑いようのない事実です。

過去の歴史を見ると、それは火を見るより明らかです。「市場が伸びるところ」が最も効率よいです。苦労なく成果を挙げられます。

 

各資産の超長期リターン

 

しかし、株式投資も医者になるくらい勉強をしなければ勝てません。であれば、我々は早々にリスクの高い個別株投資という選択肢は捨てるべきです。

そして、投資のプロが運用する「ファンド」(投資信託、ETF、ヘッジファンド)を選ぶべきなのです。

ここでファンド選びが最も大切です。長年、筆者も資産運用を実施してきました。

 

結局は絶対にマイナスになる年を作らない、小さい利回りでも良いのでしっかりプラスを出す、それを長年続けるファンド。このようなファンドを活用することがベストプラクティスであり、正しい資産運用です。資産が強烈に伸びていきます。

 

上記の条件を主眼に置きながら、筆者のポートフォリオを構成するファンドを中心にランキング記事を作成してみましたので参考にしてみてください。

 

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