投資信託

人気が高く評判の「楽天日本株4.3倍ブル」や「楽天日本株3.8倍ベア」を徹底評価!レバレッジ型投資信託のリスクをわかりやすく解説する。

人気が高く評判の「楽天日本株4.3倍ブル」や「楽天日本株3.8倍ベア」を徹底評価!レバレッジ型投資信託のリスクをわかりやすく解説する。

値動きにレバレッジをかけるレバレッジ投資信託は二種類存在しています。

ブルファンドは対象指数が上昇すれば上昇し、ベアファンドは対象指数が下落すれば上昇する形態のファンドとなっています。

 

楽天証券は様々なブルベアファンドをだしていますが、なかでも人気なのが「楽天日本株4.3倍ブル」と「楽天日本株3倍ベア」です。

 

楽天日本株4.3倍ブルは筆者が見ている限り常に買い付け金額上位に名を連ねています。2021年2月10日時点の順位じゃが第4位となっています。

場合によっては1位になっていることもあり、人気の高さが伺える投資信託です。

 

楽天証券の投信購入順

反対方向の楽天日本株3.8倍ベアも15位となっています。

他の人気投信が長期投資に適しているインデックス型であることを鑑みると、一つだけ異色の投資信託となっています。

 

果たして、楽天日本株4.3倍ブルはレバレッジ型投資信託の本質を理解して投資しているのか筆者としては疑問です。

レバレッジ型投資信託は保有しているだけで日々価値が減価していく仕組みで組成されています。

 

本日はレバレッジ型投資信託の潜むリスクについてお伝えした上で楽天日本株4.3倍ブルについて成績を中心に評価していきたいと思います。

レバレッジ型投資信託に投資を考えている型は是非とも理解いただきたい内容となりますので最後までご覧いただければと思います。

 

レバレッジ型投資信託の特徴とリスクとは?

ではレバレッジ型投信についてまず紐解いていきたいと思います

日々の値動きにレバレッジをかけるレバレッジ型投資信託

おそらく皆さんが勘違いされていることがあります。例えば日経平均の値動きに対して2倍のレバレッジをかけたダブルブルがあるとします。

 

1ヶ月で日経平均が10%上昇した場合、当然ダブルブルは20%上昇すると考えられた方が多いと思います。

しかし、残念ながら必ずしもレバレッジを掛けた分上昇するとは限らないのです。

 

レバレッジ型の投資信託は日々の値動きに対してレバレッジをかける設計となっています。そのため、ある期間を設定してみると必ずしも、レバレッジ倍に変化しているとは限らないのです。

この特徴によって発生する事象について次の項目から詳しく見ていきたいと思います。

 

ブル型投信の上昇相場での上昇率はレバレッジを上回る

相場が上昇局面ではレバレッジ型投資信託の方向が当たっていれば大きな利益を得ることができます。

以下のように現在から指数が毎日前日比10%で上昇しつづけるとします。するとダブルブルは毎日前日比20%で上昇しつづけます。

 

すると、5日後に指数は61%上昇しています。一方、ダブルブルは148.8%と指数に対する上昇幅は2.4倍以上となります。

 

指数上昇率
前日比
指数価格 ダブルブル
上昇率
前日比
ダブルブル
価格
現在 100.0 100.0
1日後 +10% 110.0 +20% 120.0
2日後 +10% 121.0 +20% 144.0
3日後 +10% 133.1 +20% 172.8
4日後 +10% 146.4 +20% 207.4
5日後 +10% 161.1 +20% 248.8
最終上昇率
累積
+61% +148.8%

 

指数関数的に上昇していくので差が大きくなるわけですね。つまり上昇相場で方向感さえあっていれば、大きな利益を狙うことができるのです。

 

相場下落局面では損失幅はレバレッジほどは広がらない

一方、自分の読みが外れて相場が下落した場合はどうなるでしょうか。さっきとは反対に指数が毎日10%ずつ下落する状況を考えます。

 

指数上昇率 指数価格 ダブルブル
上昇率
ダブルブル価格
現在 100.0 100.0
1日後 ▲10% 90.0 ▲20% 80.0
2日後 ▲10% 81.0 ▲20% 64.0
3日後 ▲10% 72.9 ▲20% 51.2
4日後 ▲10% 65.6 ▲20% 41.0
5日後 ▲10% 59.0 ▲20% 32.8
最終上昇率
累積
▲41% ▲67.2%

 

5日後に指数は41%下落します。しかし、ダブルブルは82%下落するわけではありません。67%下落するに留まるのです。

 

対象指数が横ばいの時にレバレッジ型投信は減価する

ここまできくと、上昇時は大きく値幅が取れて、下落時は損失を抑えられる良い商品であると考えられた方もいらっしゃると思います。

しかし、大きな落とし穴があります。

 

それは、相場がよこよこの展開が続くときにレバレッジ型投資信託は価格が下落していくという性質があります。

 

相場の多くの局面は横ばいの展開が続きます。つまり長期間でみるとレバレッジ型投資信託は着実に価格が下落していくのです。

 

例として指数が上下を繰り返して5日後に元の価格に戻ってくるケースを考えて見ましょう。

 

指数上昇率 指数価格 ダブルブル
上昇率
ダブルブル価格
現在 100.0 100.0
1日後 10% 110.0 20% 120.0
2日後 -18% 90.0 -36% 76.4
3日後 22% 110.0 44% 110.3
4日後 -18% 90.0 -36% 70.2
5日後 11% 100.0 22% 85.8
最終上昇率
累積
0% -14.2%

 

最終的に指数は何も変わらないにも関わらず、ダブルブルは14.2%ものマイナスを被ってしまっています。

 

上記は指数は「100→110→90→110→90→100」と変化していきました。では反対に「100→90→110→90→110→100」と変化した場合はどうでしょうか?

 

以下を同様にご覧ください。

 

指数上昇率 指数価格 ダブルブル
上昇率
ダブルブル価格
現在 100.0 100.0
1日後 -10% 90.0 -20% 80.0
2日後 22% 110.0 44% 115.6
3日後 -18% 90.0 -36% 73.5
4日後 22% 110.0 44% 106.2
5日後 -9% 100.0 -18% 86.9
最終上昇率
累積
0% -13.1%

 

指数は変わらないにも関わらず、ダブルブルは-13.1%となってしまっています。

相場が静かな時は徐々にレバレッジ型投資信託は減価していってしまうのです。

 

楽天日本株4.3倍ブルの特徴とは?

レバレッジ型投資信託に潜む罠についてお伝えしたところで、本題の楽天日本株4.3倍ブルについてお伝えしていきたいと思います。

先物取引を活用してレバレッジを出している

楽天日本株4.3倍ブルでは先物取引を活用してレバレッジを出しています。

 

楽天日本株4.3倍ブルのレバレッジを出す仕組み

株価指数先物取引*を活用し、日々の基準価額の値動きが、わが国の株式市場全体の日々の値動き(日々の騰落率)の概ね4.3倍程度となることを目指して運用を行います。

参照:楽天日本株4.3倍ブル日本株

 

どの株価指数を使用しているかは名言されていませんでしたが、運用報告書を確認すると「日経平均先物」を使用しています。

つまり日経平均に対してレバレッジをかけているということが出来そうですね。

 

簡単に組成できるにも関わらず手数料水準は高い

ただ先物を購入しているだけなので、調査に労力がかかるわけではありません。そのため、手数料水準もインデックス型の投資信託と同様の水準でしかるべきです。

しかし、残念ながら楽天日本株4.3倍ブルの手数料水準はアクティブ型投資信託と同等の水準となっています。

 

販売手数料:3.3%(税込)
信託手数料:年率1.243%(税込)

参照:パッシブ運用型(=インデックス型)とアクティブ運用型投資信託はどちらがおすすめ?成績や手数料を含めてわかりやすく比較する!

楽天日本株3.8倍ベアの特徴とは?

楽天日本株3.8倍ベアは日経平均先物を売り建てることでレバレッジをかける投資信託です。楽天日本株4.3倍ブルが買い持ちだったのと反対ということですね。

 

楽天日本株3.8倍ベアの仕組み

手数料も全く一緒となっています。ただ先物を売り建てているだけなのに高い手数料水準ですね。

楽天日本株4.3倍ブルと楽天日本株3.8倍ベアの成績

それでは楽天日本株4.3倍ブルと楽天日本株3.8倍ベアのリターンを日経平均と比較しながら分析していきたいと思います。

過去1年の実績は楽天日本株4.3倍ブルは高いパフォーマンスだがレバレッジ分は増えていない

まず楽天日本株3.8倍ブルが運用開始した期間で比較するため過去1年の比較を行いたいと思います。

青:楽天日本株4.3倍ブル
緑:楽天日本株3.8倍ベア
赤:日経平均

過去1年の日経平均と楽天日本株4.3倍ブルと楽天日本株3.8倍ベアの比較

日経平均株価は23,934円から29,562円と23.5%上昇しています。

一方、楽天日本株4.3倍ブルは12,628円から20,096円と59%の上昇にとどまっています。指数の2倍程度しか上昇していませんね。

楽天日本株3.8倍ベアは10,000円から2,062円と約80%下落しています。3.8倍下落はしていませんが、これは最初のレバレッジ型投資信託の特徴でお伝えした通りですね。

楽天日本株4.3倍ブルが設定された2015年10月以降の成績を日経平均と比較

では楽天日本株4.3倍ブルが設定された2015年10月からの日経平均との比較を見てみましょう。

青:楽天日本株4.3倍ブル
赤:日経平均

2015年10月以降の日経平均と楽天日本株4.3倍ブルの比較

日経平均はこの間19,083円から29,562円と50%上昇しています。一方の楽天日本株4.3倍ブルは11,548円から20,096円と74%上昇しています。1.5倍しか上昇していませんね。

最終的に2020年後半の怒涛の日経平均に上昇によって巻き返してますが、殆どの期間で日経平均に劣後した成績になっています。

 

日経平均株価は基本的に堅調に推移していったのに、レバレッジ型投資信託の横ばい相場で減価するという側面のために日々価値が目減りしてしまっているのです。

レバレッジ型投資信託は長期投資には向かないということがご理解いただけたかと思います。

まとめ

今回のポイントを纏めると以下となります。

  • レバレッジ型投資信託は横ばい相場の時に減価する
  • レバレッジ型投資信託は先物取引を利用してレバレッジをかけている
  • 先物取引をしているだけなのに手数料水準はアクティブ型投信なみに高い
  • 長期間でみるとレバレッジ型投資信託のリターンは沈み込む
  • 活用するならピンポイントでの投資に限定した方が良い

 

安定した資産形成を目指すのにおすすめのファンドについては以下でお伝えしていますので参考にしていただければと思います。

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