日本の投資信託(含むETF)分析

損失が止まらないと評判の投資信託「投資のソムリエ」の買い時、保有のメリットとデメリットは?現在の下落の理由と今後の見通しを口コミと共に徹底評価!

2022年5月15日

ソムリエと聞けばワインを思い返す方が多いと思います。

 

ワインに関して豊富な知識を持ち、レストランなどで、客の相談にのって料理にあったワインを選んだり、ワインについて説明したり、ワインの給仕をしたりする専門職。

参照:コトバンク

 

しかし、投資の世界でも「投資のソムリエ」という投信が存在しています。「投資のソムリエ」はアセットマネジメントワンによって運用されています。

「投資のソムリエ」はリスクを抑えて安定的なリターンを出すことをコンセプトとして組成された投資信託です。

本日は「投資のソムリエ」について、

  • どのような投資信託なのか?
  • 成績は優秀なのか?
  • 投資する価値はあるのか?

という点について徹底的に評価していきたいと思います。

投資信託「投資のソムリエ」はどのような投資信託?

ではまず「投資のソムリエ」がどのような投資信託なのかをお伝えしていきたいと思います。

投資対象は世界の「株」「債券」「リート」

「投資のソムリエ」は投資対象を株式だけに限定しているわけではありません。

日本だけでなく世界の「株式」「債券」「リート」に投資をして、中期的に安定的に資産を増やしていくことを目的としています。

 

では、どのような基準に則ってポートフォリオを構築しているのでしょうか?

次の項目で詳しく見ていきます。

 

年間の変動リスクは4%程度を目標にしている

「投資のソムリエ」は基準価格の変動リスクを年率4%程度に抑えることを方針としています。変動リスクとは価格が変動する幅のことで、投資の世界では標準偏差と言われています。

→ 投資におけるリスク指標である標準偏差(ボラティリティ)についてわかりやすく解説する

 

変動リスクが4%というのは、平均的なリターンから以下の幅に収まることを意味します。

 

-4% ~+4%の結果に収まる可能性が68%
-8% ~+8%の結果に収まる可能性が95%
-12%~+12%の結果に収まる可能性が99.7%

 

つまり平均リターンが4%の場合は、今後1年のリターンは以下の幅で収まることを意味するということです。

 

0% ~+8%の結果に収まる可能性が68%
-4% ~+12%の結果に収まる可能性が95%
-8% ~+16%の結果に収まる可能性が99.7%

 

通常の株式のリスクが10%-12%であることを考えると、変動リスク4%というのは非常に低いリスクということができるでしょう。

「投資のソムリエ」のポートフォリオの組み方

年率4%のリスクを達成するにあたって、「投資のソムリエ」は以下の通りポートフォリオを組成しています。

各投資対象資産を「金利変動」「為替変動」「世界の成長」で分解して、各変動要因を均等にするように組み替えます。

投資のソムリエの基本配分比率

 

では現在の2022年9月末時点のポートフォリオはどうなっているのでしょうか?

 

 

(速報・最新)現在の「投資のソムリエ」のポートフォリオ

以下が最新の2022年9月末時点の「投資のソムリエ」のポートフォリオです。2022年4月時点のポートフォリオとも比較しています。

 

資産 2022年9月30日 2022年4月31日
安定資産 国内債券 37.50% 21.60%
為替ヘッジ先進国債券 21.50% 39.30%
リスク性資産 新興国債券 6.50% 6.40%
国内株式 7.50% 3.90%
先進国株式 5.00% 3.20%
新興国株式 5.50% 1.00%
国内リート 4.00% 2.20%
先進国リート 2.50% 3.30%
現金 10.00% 19.10%

 

ご覧いただければわかる通り為替ヘッジをした先進国債券が全体の約35%を占めています。

更に基本配分比率に比べて現金の比率を大幅に高めており危機感を高めているのが分かります。

 

以下は過去からの推移ですがリスク性資産は常に30%程度で、債券の比率が一時的に増加したり減少したりしています。

投資のソムリエのポジションの変遷

 

FRBが2023年頃に利下げに転じるであろう現在の金融環境下で上記のポートフォリオには筆者は懐疑的に見ています。利下げに転じる、イコール債券価格が上昇することを意味しますので、このタイミングで新興国債券の比率を下げていることに少し違和感を覚えます。

米国の10年債の利回り

 

直近の話をするとインフレが進んでいることで金利が上昇しています。金利が上昇するということは債券価格の下落を意味しますので、4月時点から債券(先進国、新興国)のポーションは徐々に減らしていますが、投資のソムリエはしっかりと被弾してしまっています。

そして、今こそ比重を増やす局面なのですが、かなりポーションを削っているので、損失のみを出しリターンが出せる局面で債券をあまり保有していないという不思議な状況と言えるのです。

 

手数料はアクティブファンドなので高めに設定

「投資のソムリエ」はポートフォリオを精査して考えるアクティブ型の投資信託です。アクティブ型投資信託はインデックス型投信に比べて手数料が高めに設定されています。

→ 投資信託で大損するリスクをわかりやすく説明!手数料よりも深刻な利回りの悪さ。〜投信営業マンの嘘を暴く〜

 

「投資のソムリエ」は購入手数料は3.3%(税込)となっており、毎年発生する信託手数料は年率1.54%となっています。

アクティブ型投信の中でお高めに設定されています。特に初年度は購入手数料と信託手数料で5%の手数料が徴収されるのは大きいですね。

手数料は高くてもリターンが高ければ問題ないのですが、残念ながら次項で解説する通り「投資のソムリエ」の成績は残念な結果となっています。

 

「投資のソムリエ」のリターンは?儲かるの?

では肝心のリターンについて見ていきたいと思います。

 

リスクは低いが非常に低いリターンとなっている

以下は「投資のソムリエ」の単体のリターンの推移です。

分配金再投資をした前提でも2012年から10年経過しているにも関わらず1.2倍にもなっていません。

投資のソムリエの運用実績

 

直近の下落は先ほどお伝えしたとおり金利の上昇によって先進国債券が毀損していることに起因しています。

このようなリターンで初年度の5%の手数料、毎年の信託手数料1.5%は非常に高いですね。この間、相場は非常に堅調で日経平均が約2.5倍になっていることを考えると残念な結果になっています。(リスクを抑えることを目標にしているので致し方ないですが。

 

eMAXIS バランス (8資産均等型)と比較しても低いリターン

同様の投資信託と比較してみることも重要です。

投資のソムリエ同様、8資産に分散投資しているeMAXIS バランス(8資産均等型)と比べて見ましょう。

eMAXISバランス(8資産均等型)

 

以下は投資のソムリエeMAXISバランス(8資産均等型)のチャートの比較です。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等)と投資のソムリエのリターンの比較

 

eMAXISバランス(8資産均等型)と比べても圧倒的にリターンが低いことがわかります。

 

直近の下落の理由とは?

直近の下落の理由についてみていきたいと思います。安全性が売りだったのに下落していては本末転倒ですからね。

もう一度最新のポートフォリオをご覧ください。

資産 2022年9月30日 2022年4月31日
安定資産 国内債券 37.50% 21.60%
為替ヘッジ先進国債券 21.50% 39.30%
リスク性資産 新興国債券 6.50% 6.40%
国内株式 7.50% 3.90%
先進国株式 5.00% 3.20%
新興国株式 5.50% 1.00%
国内リート 4.00% 2.20%
先進国リート 2.50% 3.30%
現金 10.00% 19.10%

 

株式の比率は抑えているのですが、下落を牽引しているのは為替ヘッジ付きの先進国債券です。

債券の価格は金利が上昇すると下落します。今まで金利は以下の通り上昇してきました。

 

米国の10年債の利回り

 

米国のインフレ状況次第ですが、歴史上類を見ない利上げを行なっておりますので、今後はインフレが流石に収まると考えられます。

金利上昇に乗じて円安が思い切り進みましたが、投資のソムリエは為替をヘッジしてしまっているので2022年に発生した円安のメリットを享受できていないのも残念な点です。

 

金利が上昇することで債券が下落して、ドル円が上昇したわけですが、二つとも大きく外してしまった結果基準価格が下落しているのです。明確に債券トレードの失敗で運用リターンが他商品に劣後してしまっていることがわかります。

 

「投資のソムリエ」のメリットとデメリット

今までのポイントをメリットとデメリットでまとめると以下となります。

メリット 価格変動は小さく抑えている
デメリット リターンが非常に低い
安全資産でリスクマネージメントが出来ていない
世界株式に大幅にアンダーパフォーム
手数料は高い

 

2022年のような相場では金利が上昇し、株価が下落するので債券に投資してても株式に投資していても厳しい結果となります。

このような状況に対応するために機関投資家が近年愛好しているのがオルタナティブ投資です。

 

オルタナティブ投資の中でも存在感を放っているのがヘッジファンドです。

ヘッジファンドは世界の株式市場が不調な時もしっかりとリターンを挙げています。(流石にリーマンショックは被弾していますが傷は浅く抑えています)

 

ヘッジファンドは市場環境に関係なく安定したリターンを叩き出しインデックスをアウトパフォーム

 

以下では日本人でも投資することができるヘッジファンドについてランキング形式で纏めていますのでご覧いただければと思います。

 

 

掲示板やウェブ上での口コミや評判

投資のソムリエのネット上の評判や口コミは以下の通り散々なものとなっています。

Yahoo finance①

これを買ってる人って銀行か証券会社に勧められて買ってる高齢者だけだね

 

Yahoo finance②

7/4に「機動的配分戦略の一部変更」ってお知らせが出てたけど、"安定資産も下がったら現金化します"って、今までやってなかったのかよ・・・しかも10月からって

 

Yahoo finance③

機関投資家がこのファンドを買う?!
まず、そのような言葉はありえません。
よくよく勉強してください。

 

Yahoo finance③

銀行窓口とインターネットで投資先の人気ランキングの違い コワイね 騙されてたなーほんと いや、ちゃんと調べずにはじめた自分が悪い… はじめちゃって困ってるのがある 投資ソムリエ 困ってるー

@ルーシャ

 

まとめ

投資のソムリエはリスクを4%に抑えて安定的に資産を増やすことを目的に組成された投資信託です。

しかし、債券組入比率を過大にした結果、リターンは非常に低く、手数料も高いことから投資妙味は少ない投資信託といえるでしょう。

 

以下、ランキング形式で筆者が実際に投資しているファンドを含めて纏めていますので参考にしていただければと思います。

締め括り

 

堅実複利運用

おすすめ投資先ランキング

長期で資産を着実に育てる

 

資産運用で資産を増やす方法は様々あります。効率を求めるのであれば、株式投資が最良の選択肢であることは疑いようのない事実です。

過去の歴史を見ると、それは火を見るより明らかです。「市場が伸びるところ」が最も効率よいです。苦労なく成果を挙げられます。

 

各資産の超長期リターン

 

しかし、株式投資も医者になるくらい勉強をしなければ勝てません。であれば、我々は早々にリスクの高い個別株投資という選択肢は捨てるべきです。

そして、投資のプロが運用する「ファンド」(投資信託、ETF、ヘッジファンド)を選ぶべきなのです。

ここでファンド選びが最も大切です。長年、筆者も資産運用を実施してきました。

 

結局は絶対にマイナスになる年を作らない、小さい利回りでも良いのでしっかりプラスを出す、それを長年続けるファンド。このようなファンドを活用することがベストプラクティスであり、正しい資産運用です。資産が強烈に伸びていきます。

 

上記の条件を主眼に置きながら、筆者のポートフォリオを構成するファンドを中心にランキング記事を作成してみましたので参考にしてみてください。

 

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