日興アセットマネジメントが運用するグローバル水素株式ファンド(愛称:H2) の評判は?グリーンテクノロジー銘柄の今後の見通しはどうか

日本の投資信託(含むETF)分析

【愛称:H2】投資信託「グローバル水素株式ファンド」 の評判は?グリーンテクノロジー銘柄の今後の見通しを含め評価!

2022年12月2日

最近、ちょくちょく投資信託の分析を進めていますが、今回はグローバル水素株式ファンド(愛称:H2)を取り上げてみたいと思います。一風変わった名前のファンドですので、ポートフォリオがどのようなものになっているのか気になりますね。

リターンと共にしっかり見ていきましょう。当サイトで取り上げたクリーンエネルギー関連の他の投資信託については以下をご覧ください。

 

 

グローバル水素株式ファンド(愛称:H2)の概要

投資対象は世界各国の株式(含む日本)

投資対象は世界の株式です。先日ティーロープライスの全世界株の投信も調べましたが、どちらがリターンが高いのかも今回の見どころですね。

 

 

運用の委託先は日興アセットマネジメント ヨーロッパ リミテッドです。名前はカッコいいのですが、要するに日本の日興アセットマネジメントの子会社ですね。

 

日興アセットマネジメント ヨーロッパ リミテッド は、日興アセットマネジメント株式会社が100%出 資する海外持株会社の傘下にある英国拠点です。

1984年に日興国際投資顧問(NICAM)の英国 現地法人として設立され、2006年に日興アセッ トマネジメント ヨーロッパ リミテッドに名称を変 更しました。

 

スコットランドのエジンバラに拠点があるようです。駐在員は楽しそうですね。エディンバラ城への客先接待の回数で一つ話のネタができそうです。

 

日興アセットマネジメント ヨーロッパ リミテッド

 

セクター配分と組入上位10銘柄の顔ぶれとは?

全世界株式のファンドはほとんどそうですが、米国が一番比率が大きくなっています。世界一大きい株式市場なので当たり前ではあります。

国・地域名 比率
アメリカ 46.60%
フランス 11.80%
オーストラリア 8.10%
日本 6.80%
イギリス 5.60%
スウェーデン 5.00%
中国 4.10%
イタリア 3.20%
フィンランド 2.40%
デンマーク 2.30%

 

セクター配分は以下となります。資本財・サービス、エネルギーの比率が高いです。情報技術の比率が大きい全世界ファンドが多い中、かなり特殊です。渋い銘柄がポートフォリオに入っていそうです。

業 種 比率
資本財・サービス 57.60%
エネルギー 17.60%
素材 16.80%
情報技術 5.00%
公益事業 2.30%

 

以下が2023年5月末のポートフォリオです。オーストラリアのエネルギー企業など、オールド銘柄がたくさん入っています。

No. 銘 柄 名 国・地域名 業 種 投資カテゴリー 比率
1 KBR INC アメリカ 資本財・サービス 運ぶ・貯める 6.80%
2 WORLEY LTD オーストラリア エネルギー 運ぶ・貯める 5.80%
3 LINDE PLC イギリス 素材 つくる 5.60%
4 AIR LIQUIDE SA フランス 素材 つくる 5.00%
5 AIR PRODUCTS & CHEMICALS INC アメリカ 素材 つくる 4.80%
6 TECHNIP ENERGIES NV フランス エネルギー つくる 4.70%
7 CHART INDUSTRIES INC アメリカ 資本財・サービス 運ぶ・貯める 4.00%
8 岩谷産業 日本 エネルギー つくる 3.90%
9 SHOALS TECHNOLOGIES GROUP -A アメリカ 資本財・サービス つくる 3.80%
10 BLOOM ENERGY CORP- A アメリカ 資本財・サービス 使う 3.60%

 

プラグパワーなどは2020年に何倍にもなった銘柄が2022年は入っていました。

No. 2023年5月末 2022年10月末
1 KBR INC CHART INDUSTRIES INC
2 WORLEY LTD PLUG POWER INC
3 LINDE PLC KBR INC
4 AIR LIQUIDE SA WORLEY LTD
5 AIR PRODUCTS & CHEMICALS INC LINDE PLC
6 TECHNIP ENERGIES NV AIR PRODUCTS & CHEMICALS INC
7 CHART INDUSTRIES INC BLOOM ENERGY CORP- A
8 岩谷産業 AIR LIQUIDE SA
9 SHOALS TECHNOLOGIES GROUP -A SCHLUMBERGER LTD
10 BLOOM ENERGY CORP- A CUMMINS INC

 

水素ファンドの上位ポートフォリオにもういません。水素銘柄ど真ん中銘柄なのですが、将来がないとジャッジされたようです。これだけ下がっていますしね。

プラグパワー 株価

 

2022年はインフレが高騰していましたからリターンが高い可能性がありますね。2022年までポートフォリオ1位だったChart Industriesに関しては年初来で二倍近くにもなっていましたが、11月末に大暴落し、株価は回復していません。2023年現在は7位の銘柄になっています。

暴落はしっかり被っていますね。

Chart Industries, Inc.株価

 

M&Aの発表で暴落してしまいましたが、そこまで下落するべき銘柄かなとは思いました。

 

手数料(売買手数料/信託報酬・管理報酬)

購入時手数料は3.3%(税抜3.0%)です。

運用管理費用 (信託報酬)は年1.6885%(税抜1.535%)です。信託財産留保額はありません。

 

グローバル水素株式ファンド(愛称:H2)の利回りは?基準価額チャートもチェック

グローバル水素株式ファンドの運用チャートは以下となります。

グローバル水素株式ファンドの運用チャート

 

2023年6月末時点で基準価額は10800円です。10,000円スタートですので設定来のリターンは微プラスであることがわかります。

21年8月から運用開始なので、まだ2年です。真の実力を測るのは厳しいですが今年は為替で円安が30%以上進みましたので、その中でさらに低いリターンということを意味します。運用リターンを期待するのは無理があるとも言えます。

 

米ドルが53.2%で、ドルにペッグしている香港ドルを足すと約57%ですね。完全に円安を享受しているわけではないですが追い風は大きくあったことがわかります。

通 貨 比率
アメリカドル 53.20%
ユーロ 17.40%
オーストラリアドル 8.10%
日本円 6.80%
スウェーデンクローナ 5.00%
香港ドル 4.10%
デンマーククローネ 2.30%
ノルウェークローネ 1.20%
韓国ウォン 1.10%
イギリスポンド 1.50%

 

トータルリターンは以下です。まだ2年なのでなんとも言えないですね。あと5年は見守った上で投資検討をしたいファンドです。2022年のマイナスはなんとか取り返せそうですが、円高に巻き戻しが起こった時は悲惨な結果が待っていそうです。

1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-12月期
2023年 3.20% 12.84% -- -- --
2022年 1.15% -8.93% -1.92% 1.03% -8.72%

 

 

グローバル水素株式ファンドの掲示板などの口コミ評判

とーぶん上がらんよ。

まだこれからの分野だからジワジワと上がっていって欲しいね。

皆さんは、短期保有ですか?それとも長期?
自分は、短期で狙いたいかな。と
同じ日興アセットマネジメントのゼロコンでダメージ食らってます。
部分売りしたけど、まだ半分は手放せない状態。
部分売りした分を、こちらに追加予定です。
こちらは、8月に出たばかりなので、今後が楽しみです。宜しくお願い致します。

Yahoo!ファイナンス

 

 

今後の見通し

世界株式に投資をすると目論見書で宣言しながらも、ファンド名は水素ですし、ポートフォリオは重厚長大な資本財株が沢山入っています。

景気サイクル次第でリターンが決まる投資先ではないかなと思います。具体的には2021年のような景気拡大局面後半にリターンが出るのではないかと思います。

 

今は景気拡大は終わり、景気縮小局面、そしてまだ利上げを行なっているところですので、次のターンはかなり遠いところにあるとは思います。

ただ、そもそもグローバル水素株式ファンドはまだまだ1年しか運用しておらず、せめてもう一サイクルくらい景気変動を経験した上で実力を見極めたいところです。

締め括り

 

堅実複利運用

おすすめ投資先ランキング

長期で資産を着実に育てる

 

資産運用で資産を増やす方法は様々あります。効率を求めるのであれば、株式投資が最良の選択肢であることは疑いようのない事実です。

過去の歴史を見ると、それは火を見るより明らかです。「市場が伸びるところ」が最も効率よいです。苦労なく成果を挙げられます。

 

各資産の超長期リターン

 

しかし、株式投資も医者になるくらい勉強をしなければ勝てません。であれば、我々は早々にリスクの高い個別株投資という選択肢は捨てるべきです。

そして、投資のプロが運用する「ファンド」(投資信託、ETF、ヘッジファンド)を選ぶべきなのです。

ここでファンド選びが最も大切です。長年、筆者も資産運用を実施してきました。

 

結局は絶対にマイナスになる年を作らない、小さい利回りでも良いのでしっかりプラスを出す、それを長年続けるファンド。このようなファンドを活用することがベストプラクティスであり、正しい資産運用です。資産が強烈に伸びていきます。

 

上記の条件を主眼に置きながら、筆者のポートフォリオを構成するファンドを中心にランキング記事を作成してみましたので参考にしてみてください。

 

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