【下落理由は?】評判が良かったグローバルAIファンドの今後を過去・直近のポートフォリオから占う。

日本の投資信託(含むETF)分析

【下落理由は?】評判が良かったグローバルAIファンドの今後を過去・直近のポートフォリオから占う。

時代に合わせて領域に特化した「テーマ型」の投資信託は次々と生まれていきます。

今回は流行りの「AI」をテーマとし、AI関連株をポートフォリオの中心に据えたグローバルAIファンドを取り上げます。流行りといえど、AIに関しては2000年代前半より話題であり、昨今の巣篭もりでさらに脚光を浴びました。

そこまで直近の流行では無くなったテーマ型投信ではありますが、今後は投資対象として検討して良い商品なのかどうかを見ていきたいと思います。

 

グローバルAIファンドとは?

商品分類:

  • 単位型・ 追加型:追加型
  • 投資対象 地域:内外
  • 投資対象資産 (収益の源泉):株式

属性区分:

  • 投資対象資産:その他資産 (投資信託証券 (株式 一般))
  • 決算頻度:年1回
  • 投資対象地域:グローバル (含む日本)
  • 投資形態:ファミリー ファンド
  • 為替ヘッジ:なし

 

ファミリーファンドでグローバル投資を行う投資ファンドであることは把握できました。

詳細を見ていきましょう。

 

ファンドの特色:AI(人工知能)の進化、応用により高い成長 が期待される企業の株式に投資

ここでいうAIは「Artificial Intelligence、人間のように自ら学び発達していくコンピューター・プログラム」を指します。

今更な説明になってしまっていますが、AI開発、AI開発に必要なコンピューティング技術、AIサービス、などを展開している企業をメインに投資を行っていくファンドです。

 

ポートフォリオの中身をみて、さらに具体的にどのような領域なのかを理解していきましょう。

今時AIを活用していないテクノロジー企業など中々ないと思いますので、基本的にハイテク銘柄で上位ポートフォリオは決まってくるのではないかと考えられます。

 

月次レポートより5月末の状況を確認しました。まずは業種は以下の通りとなっています。

当然ですが情報技術が大きくなっています。2022年に入り、金融引き締めが行われている状況では最も株価がダメージを受ける領域でもあります。すでにパフォーマンスがどのようになっているのか、想像がついてしまいます。

組⼊上位10業種 5月末 4月末
1 情報技術 56.2 3.6
2 コミュニケーション・サービス 14.3 1.1
3 一般消費財・サービス 11.5 -2.2
4 ヘルスケア 6.1 -0.1
5 資本財・サービス 5.8 0.1
6 ⾦融 1.6 -0.8
7 エネルギー 0.6 0.1
8 素材 0.3 -0.6
8 不動産 0.1 0

 

具体的なポートフォリオは以下です。テスラが1位でした。2022年は大暴落となっている半導体セクターの銘柄が相当入っています。さらに一段下げもあると言われている領域です。

 

銘柄 国・地域 業種 ⽐率 コメント
1 テスラ アメリカ 一般消費財・サービス 6.3 AI技術を活⽤した自動運転機能を持つ電気自動⾞の開発・販売を
2 ブロードコム アメリカ 情報技術 4.5 ネットワーク⽤半導体製品を提供する大⼿企業。カスタムASIC(特定⽤途向け集積回 路)分野で急成⻑するAI市場をリード。
3 オン・セミコンダクター アメリカ 情報技術 4.4 米国の半導体メーカー。電⼒や信号管理などに⽤いられるパワー半導体を主に扱う。
4 ズームインフォ・テクノロジーズ アメリカ コミュニケーション・サービス 4.1 営業、マーケティング、顧客開拓に必要な⽀援ツールを提供するマーケティング・ソフトウェア 企業。
5 マーベル・テクノロジー アメリカ 情報技術 4 米国の半導体メーカー。様々な機器に組み込まれる制御装置⽤の半導体製品を開発。
6 メタ・プラットフォームズ アメリカ コミュニケーション・サービス 3.8 リアルな筋骨格モデルを作成する新たなAIプラットフォーム 「MyoSuite」をリリース。
7 エンフェーズ・エナジー アメリカ 情報技術 3.2 太陽光発電向けにマイクロインバーター、バッテリー、関連製品の設計・製造を⾏う。
8 ディア アメリカ 資本財・サービス 2.9 世界最大の農業機械メーカー。自動運転トラクター、機械学習による除草剤の正確な散 布など、AIを積極的に活⽤。
9 プラグ・パワー アメリカ 資本財・サービス 2.8 燃料電池、電解槽など幅広い⽔素技術を持つ世界的なプレイヤー。
10 トレード・デスク アメリカ 情報技術 2.6 広告購⼊者によるデジタル広告の購⼊・管理が可能なセルフ・サービスのプラットフォームを 提供するソフトウェア企業。

 

Chip Boom Loses Steam on Slowing PC Sales, Crypto Rout

The pandemic-era boom in semiconductors that spurred a global shortage is showing its first signs of weakness, driven by a slump in personal-computer sales and a rout in cryptocurrency markets.

PC販売の減速と暗号通貨の暴落でチップブームが冷え込む

世界的な半導体不足に拍車をかけた大恐慌時代の半導体ブームは、パソコン販売の不振や暗号通貨市場の暴落によって、初めて弱体化の兆しを見せています。

THE WALL STREET JOURNAL

 

半導体に関わらず、テスラに関しても相当に株価は下落しています。年初来高値より-40%となっています。

 

TSLA株価

 

第二位のブロードコムも厳しい状況です。年初来-27%です。

 

AVGO株価

 

第3位のオンセミコンダクターも年初来-32%です。

ON株価

 

テーマ特化型の投資信託は下落相場で逃げてくれれば良いのですが、常に投資をしてなければならないというバイアスがありますので、どうしてもこのような大きな下落に付き合わなければなりません。

基本的に、投資信託を購入するのであればテーマ型は避けるのが定石でしょうね。

 

ファンドの特色:A Iに関連する企業の投資戦略に強みをもつ、アリアンツ・グローバル・ 2 インベスターズU.S.LLCが実質的な運用

アリアンツグローバルが実質的な運用を実施しています。カッコ良いHPですね。

アリアンツGIのホームページ

 

本社はアメリカのサンフランシスコにあります。2021年に少なくとも25件の訴訟が投資家によってアリアンツ・グローバルに対して起こされ、総額60億ドルの賠償金を求められた事案が直近では有名ですね。

世界的な(ドイツの)保険グループ傘下の運用会社ではあります。

 

ファンドのしくみ

 

グローバルAIファンドの手数料

アクティブファンドであり、アリアンツの助言も受けているのでインデックスファンドに比べると当然高くなります。しかし、テーマは個人投資家が選ばなければならないので、その点は割高に感じますね。

グローバルAIファンドの購入手数料は購入時の基準価額に対して3.3%(税込)、信託報酬が年率1.925%(税込)となります。

 

グローバルAIファンドの基準価格チャート推移、利回りとリスク(運用実績)

基準価額・純資産総額の推移(円・億円)

基準価額は2020年の異次元緩和で大暴騰しましたが現在は絶賛下落中です。

上記は円安が重なりダメージは少なくなっていますが、円安の恩恵が無くなった場合は以下のような形に収束します。これから不況を織り込み、円高も追随するとなると、この程度の下げでは済まないかもしれません。

 

グローバルAIファンド(為替ヘッジあり)

 

まだ10年も経過していないファンドなので、真の実力は測れませんが直近のパフォーマンスは以下です。

 

1カ月 3カ月 6カ月 1年 3年(年率) 5年(年率) 10年(年率)
トータルリターン -5.30% -22.28% -26.32% -27.65% 21.80% 17.92% --

 

他ファンドとの比較

他AIファンドとリターンを比較してみました。どこも直近1年は壊滅的ですね。米FRBの金融政策にわかりやすく連動しています。

  • ニッセイ AI関連株式ファンド(H無)
  • AI日本株式オープン(絶対収益追求型)
  • 野村 グローバルAI関連株式ファンドAコース
ファンド名 グローバルAIファンド ニッセイ AI関連株式ファンド(H無) AI日本株式オープン(絶対収益追求型) 野村 グローバルAI関連株式ファンドAコース
運用会社名 三井住友DS ニッセイ 三菱UFJ国際 野村
カテゴリー 国際株式・北米(F) 国際株式・北米(F) ヘッジファンド 国際株式・北米(F)
基準価額 28,312円 22,320円 8,571円 11,676円
純資産 319,251 百万円 49,376 百万円 2,435 百万円 62,115 百万円
ヘッジ
インデックスファンド インデックス以外 インデックス以外 インデックス以外 インデックス以外
最低申込金額 10,000円 10,000円 10,000円 10,000円
販売手数料 3.30% 3.30% 3.30% 3.30%
信託報酬等(税込) 1.93% 1.89% 1.32% 1.71%
トータルリターン1年 -27.65% -18.62% -2.08% -32.10%
トータルリターン3年(年率) 21.80% 15.01% -1.90% -0.37%
トータルリターン5年(年率) 17.92% 13.96% -3.08% 4.79%
トータルリターン10年(年率) -- -- -- --
シャープレシオ1年 -0.98 -0.71 -0.52 -1.3
シャープレシオ3年 0.77 0.66 -0.46 -0.02
シャープレシオ5年 0.7 0.66 -0.82 0.25
シャープレシオ10年 -- -- -- --
標準偏差1年 28.19 26.15 4.01 24.69
標準偏差3年 28.15 22.84 4.15 20.89
標準偏差5年 25.63 21.11 3.75 19.05
標準偏差10年 -- -- -- --

 

AI日本株式オープン以外は円安の恩恵があってこのリターンなので、これからさらなる厳しい試練が待っていそうです。5年で見るとグローバルAIファンドが一番良い成績ではあります。

AIファンドをとにかく買いたい人はグローバルAIファンドで良いと思います。パフォーマンスとはまた別の話で。

 

 

グローバルAIファンドの今後とまとめ

グローバルAIファンドについて取り上げました。

テーマ型ファンドのリスクの高さ、金融引き締め時の弱さが浮き彫りになりました。今後は米国FRBの金融引き締めはまだまだ続いているので、政策転換が見えるまでは厳しいということです。

 

このようなテーマ型投信は大事な資金ではなく、遊びの資金で金融緩和初期に買うくらいがちょうど良いのではないでしょうか。

 

締め括り

 

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おすすめ投資先ランキング

長期で資産を着実に育てる

 

資産運用で資産を増やす方法は様々あります。効率を求めるのであれば、株式投資が最良の選択肢であることは疑いようのない事実です。

過去の歴史を見ると、それは火を見るより明らかです。「市場が伸びるところ」が最も効率よいです。苦労なく成果を挙げられます。

 

各資産の超長期リターン

 

しかし、株式投資も医者になるくらい勉強をしなければ勝てません。であれば、我々は早々にリスクの高い個別株投資という選択肢は捨てるべきです。

そして、投資のプロが運用する「ファンド」(投資信託、ETF、ヘッジファンド)を選ぶべきなのです。

ここでファンド選びが最も大切です。長年、筆者も資産運用を実施してきました。

 

結局は絶対にマイナスになる年を作らない、小さい利回りでも良いのでしっかりプラスを出す、それを長年続けるファンド。このようなファンドを活用することがベストプラクティスであり、正しい資産運用です。資産が強烈に伸びていきます。

 

上記の条件を主眼に置きながら、筆者のポートフォリオを構成するファンドを中心にランキング記事を作成してみましたので参考にしてみてください。

 

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